【黒バス】 君はもう僕のモノだ 【赤司征十郎】 2nd

５４　バレた ページ7

…どうしよう。


完全に、気づかれた―――。





宮野「なんで…お前が……」


A「っ…」




食い入るように見つめられるのが分かる。


どうしよう……怖い―――。




「晃希、大丈夫か？！」


黒子「Aさん！怪我は？！」

緑間「無事か？！」

紫原「アタマ平気〜？」

青峰「A、生きてんのか？！」←




いいタイミングで、コート内のほとんどの選手が駆け寄ってきた。




A「あ…うん。わ…オレは平気」


宮野「…ああ、オレも大丈夫だ」




宮野くんがスッと立ち上がり、続いて私も立ちあがった。



ズキッ―――！


…その時、左足首に痛みが走った。



(ヤバい、捻挫しちゃったかも…)




ふと、宮野くんの顔を見た。


そして、何か言いたげな目で私を見つめてくる―――。




(…ダメだ、思い出しちゃう……)




サッと目を逸らし、戻ろうとした時。




赤司「帝光、メンバーチェンジお願いします。

…A、下がっておけ」


A「え、でも…」


赤司「倒れ込んだときに、足を痛めただろう。

どこかで診てきたらいい」



A「…わかった、ありがとう」





これは征くんの優しさだった。


私の代わりには、一軍メンバーの人が出た。




ヒョコヒョコと足を引きずって、気づかれないようにコートから出た。








・









・








〜宮野side〜






宮野「…水無月……」



忘れもしない名前。




オレが最も憎んでいる人間であり、


オレの…初恋だった相手。






「おい、ボケッとすんな。大丈夫かよホントに」



チームメイトに肩を叩かれ、我に返った。



宮野「ああ、大丈夫だ。それにしても…」




今の点差は１２点。


相手もそれなりに全力でぶつかってくるから、

点差は開いていく一方だ。




…でも、今のオレには試合なんてどうだっていい。





宮野「…悪ぃ、足痛めたから。

ちょい抜けるわ」



「えっ…おい、晃希！」





…何であの時、気づかなかったんだ。


ボールを取りに来たアイツが、水無月だってことに――。





……でも、もうどうでもいい。


また会えたんだ、水無月に。






復讐と、長年の想いにケリをつけよう。









――――どちらにしても、もっとも酷いやり方で。







〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


次回から裏系はいってきますので、

苦手な方は注意を(＞_＜)

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