５９ 本当の ページ12
赤司「…もう１回言ってみろ」
感情の欠片もないような顔で、宮野くんを睨みつける。
平然と、それを見返す。
宮野「ヤろうとしてた。そう言ったけど？」
――再び、拳が顔面をとらえた。
床に倒れ、薄笑いを浮かべる。
宮野「ああ、もしかして…まだヤッたことなかったんだ？アンタ」
赤司「だったら？」
宮野「マジで？オレがヤッてもいい？
アイツの初めて、全部もらっていいだろ？」
征くんが無表情で見下ろす。
赤司「…殺されたいのか？」
宮野「やれるもんならやってみろよ。
どうせ、そんなコトできねぇだろ」
その言葉で、征くんの中の何かが切れた。
首を掴み、ギリギリと力を込める。
赤司「今の言葉、取り消してもらおうか」
宮野「はっ…ンなこと、するかよ…っ」
A「せ、征くん…」
声が、出ない。
目の前で、誰かが殺されようとしている。
―――あの日の、お母さんたちのように。
１つの命が、なくなろうと―――。
A「だめ…っ！」
咄嗟に、身体が動いた。
征くんを押し飛ばして、無理やり引きはがした。
赤司「A…？」
傍らで、宮野くんが激しく咳き込む。
それほど、力が強かったということだ。
A「だめだよ、こんなこと…」
赤司「なぜ？Aもひどいことをされたのに」
A「…そうだけど、でも……」
宮野くんを見た。
何を言うつもりだ、という視線だった。
A「人の命って、みんな平等なんだよ。
死んだら、何もできない」
お父さんも、お母さんもそうだった。
死んじゃって、何も話さなくて、何もできなくなった。
A「…宮野くん」
目線を合わせて、諭すように呼びかけた。
A「もう、やめよう？自分で、自分を傷つけるの」
宮野「…は？」
A「…さっき、私が泣いたとき、すごく悲しそうな顔したよね」
そっと、髪に触れる。
A「オレを見てくれないんだ、って言われたけど、
小学生の頃、本当の宮野くんを見てたよ、ずっと」
宮野「…嘘に決まってんだろ。イイ子ぶんのもいい加減にしろよ！」
俯いて、大きな声で怒鳴られた。
A「不器用で、つい人に辛く当たっちゃうところがあるけど、
本当はすごく寂しがり屋で、誰かを進んで傷つけようとはしない」
真剣な目で、言った。
A「それが、私の知ってる宮野くんだよ」
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りん - 赤司くんかっこいい(\\\∀\\\) ゆっくりでいいので頑張ってください♪楽しみにしています＼(´∀`*)／ (2018年6月11日 19時) (
レス) id: f9b767ebf1 (このIDを非表示/違反報告)
キチガイ - これからも更新してくれますか？ (2017年10月21日 14時) (レス) id: 3fedb0a791 (このIDを非表示/違反報告)
こころん(プロフ) - すごいおもしろくって、赤司くんかっこいいです！！更新頑張ってください!!更新されたらすぐ見ます！！！！笑 (2016年9月26日 23時) (携帯から) (レス) id: 00d4c99ef1 (このIDを非表示/違反報告)
アップルミント - 赤司くん、イケメンです！！ キセキの皆も、優し過ぎる!! 面白かったです！ 更新、頑張ってください！応援してます。Ｏ(≧∇≦)Ｏ (2016年8月14日 9時) (レス) id: b3db92abd7 (このIDを非表示/違反報告)
東京レイヴンズ*^∀^* - 面白いかったです！！ 続き頑張って下さいθω<☆ (2015年12月7日 19時) (レス) id: d83138c3cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Nami | 作成日時：2013年12月11日 20時
