5 魔法使いユニット ページ5
「Aさんには、新しくプロデュースを担当して頂きたいユニットがあります。」
「えっ…と、それはもう決まってるんですか?」
プリントのチェックが終わると伝えたかったことがあると引き止められた。
その内容は、まぁ以上の通り。
「はい。Aさんもそろそろプロデュース科の仕事に慣れてきたみたいですし、結果もしっかり残しています。一つユニットを追加して、計4つのユニットの同時平行でのプロデュースでもAさんなら大丈夫と判断し、こちらが決めさせてもらいました。」
「私、そんな…。い、いや、ありがとうございます!これからも頑張ります!」
「はい、Aさんのご活躍、期待しています。」
椚先生の優しい顔に、自分は期待され任されたと実感する。
不安も混じってはいるが、嬉しい気持ちがじーんと胸に染みる。
やっぱりプロデュース科は楽しいし、やりがいがある。自分ならもっと頑張れるんじゃないかと、そう思わせてくれるみんなもいる。
椚先生やみんながいたおかげで私もこうやって頑張れているんだ、弱気になってはいけない。
期待に応えたい。
純粋にそう思った。
「ちなみに、担当してもらうユニットは、『Switch』です。貴女のお兄さんも所属しているユニットです。」
「えっ!」
私とお兄ちゃんは仲は良い方だ。
お兄ちゃんと言っても、実際血の繋がりはない。
それでもずっとそばで、家族として私を支えてくれた。
お兄ちゃんがアイドル活動をするのは、離れて行ってしまうようで…少し怖かった。
だけどそんなことはなく、ここに転校してくる前から、話してくれたりもした。
妹なのに、ぶっちゃけ兄のアイドルをしている姿を見たことがない。
ふわふわしている兄が……想像つかない。
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作者名:月(ルナ) | 作成日時:2022年3月11日 3時