12 初めてのライブ [衣装] ページ12
「遅れてすいません……って、二人とも衣装お似合いです♪」
「宙この衣装気に入りました！」
「うン、Aちゃんも作ってくれたみたいだシ、悪くないネ。」
お兄ちゃんも着替え終わり三人とも新しい衣装に身を包む。
ふとお兄ちゃんがネックレスをつけてないことに気づく。
「あ、お兄ちゃんネックレス忘れてる。」
「あぁAが用意してくれたやつですね♪」
「つけてあげるからちょっと待ってて」
そう言ってネックレスが置いてある机に向かおうとすると、夏目くんが早々と青い石のついたネックレスを手に取ってお兄ちゃんの所へ向かった。
「モジャモジャセンパイのは、これだヨ。自分でつけなヨ。」
「あ、ありがとう夏目くん。」
「ありがとうございます♪」
夏目くんは、ｽﾄｯとお兄ちゃんの手のひらにネックレスを落とす。
何だか異様に夏目くんの動きが速かったような…気のせいかな。
「みんな動きにくくない？」
「大丈夫な〜。」
「問題ないヨ。」
「僕も大丈夫です。今回はほとんどAが手伝ってくれたので早く完成しちゃいました。」
「みんなに着てもらえるのが光栄だよ。」
「デザインもほとんどAが考えてくれたんですよ〜」
「ふーン、新鮮でいいネ。」
すると夏目くんは前にいた私に近づき、目の前で止まると思うと、手を私の頭に乗せてふわりと撫でた。
「よく出来ましタ♪」
「なっ」
「HaHa〜☆Aさん顔が真っ赤です！」
「僕も衣装作りましたよ〜」
「作らせて貰っタ、の間違いでショ？」
「ひ、ひどいです〜」
「冗談だヨ。」
「センパイは宙が撫でてあげます！」
「宙く〜ん！」
「Aさんも！」
宙くんの暖かい手が私の頭を優しく撫でる。
「えへへ、みんなありがとう。」
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作者名：月(ルナ) | 作成日時：2022年3月11日 3時
