３２，保護者。 ページ35
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師匠の部屋にいた。時刻は夜中の1時を過ぎた頃。それでも師匠が帰ってこないからと、私は待っていた。
ふいに部屋をノックする音。
「A、起きてるか？」
こんな夜中に現れたのは中原さん。嗚呼、会話するの、久しぶりだなぁなんて思いながら、『寝ています』と言ったら問答無用で扉を開けられた。
「話がある。芥川の奴、まだ帰らねぇから」
「はぁ…」
話、とは私と師匠が付き合っているということだろうか。というか少女マンガのような展開が一度もないこの生活に何か水をさすつもりだろうか。
少しの間沈黙が流れる。秒針の音が自棄に大きく聞こえた。
「芥川と、付き合ってるんだってな」
「えっ…知ってたんですか」
「まぁ…彼奴が珍しく顔綻ばせて俺ン所に来るから『Aと付き合うことになりました』なんて言うもんだからよ」
驚きのあまり固まってしまった。声も出ない。
「そ、それで…中原さんは何と言ったので？」
「おう、良かったなって言っただけだ」
相づちを打ったが疑問が１つ。
わざわざそれ伝えるためにこんな遅くに私の部屋に来たの？
「前置きはこんくらいにしといて、本題入っていいか？」
「はい」
前置きか。今の前置きだったのか。『俺の所に彼女出来たぜって部下が報告しに来た』っていうのが前置きなのか。
「お前…芥川といて今楽しいか？」
思わず笑ってしまった。そりゃあもうお腹を抱えるくらいに。
何を言っているのだこの人は。
「ぷくくっ、中原さん。やつがれが軍を抜けたのは他でもない、師匠に着いていくと決めたからです。それに師匠といて楽しくないならとっくにやつがれは此処から去っています」
中原さんを見ると、酷く安心したように笑った。つられて私も笑う。
ありがとな、なんて中原さんは親御さんか。
「いや、手前が楽しいなら良かった。芥川って結構残虐な所とか酷ェところあるからよ」
「へえ？」
「なんか手前最初に会ったときと態度違わねえか？」
「すみません」
時刻は夜中の1時半過ぎ。こんな夜中まで起きているのは師匠に会いたいから。
中原さんは帽子をかぶり直して「芥川のこと、よろしくな」と言って部屋を出ていった。
中原さんが出ていけば再び訪れる静寂。なんだか少し寂しく感じた。
「師匠、早く帰って来ないかなあ」
*
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なかゞわとまと - ぱるさん» お久しぶりです！ぱ、ぱる師匠が謝ることなんてありません。わたくしも更新おサボりしてるので…(汗) (2017年2月18日 23時) (
レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - ミカさん» ありがとうございます…！もう頭があがりません…。新作、掛け持ちになりそうですが頑張ります！^^ (2017年2月18日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - 完結おめでとうです。ていうかお久しぶりです。更新おサボりですみません;;そしてこんなところで謝罪をすることもごめんなさいです (2017年2月17日 22時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ(プロフ) - 小学生…だったんですか！？私高校生なのですが…凄くこの作品面白くてすっかり読み込んでいたらまさかの…年下だったとは。凄いです。小学でここまでかけるなんて羨ましい…新作、楽しみにしています。 (2017年2月17日 22時) (レス) id: 17d57460f1 (このIDを非表示/違反報告)
ぱる(プロフ) - 椿(狐)さん» いっ、いえ！ボクがお世話されてますよ!? (2017年1月26日 18時) (レス) id: 16e2777840 (このIDを非表示/違反報告)
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