グランツライヒの幻の王女様 (ページ2)

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Episode 1 ページ2

ボルクダーツ王国ヴァッカム宮殿

侍従｢ルーナ様！ルーナ様！｣

メイド｢どうかなさいました？｣

侍｢ルーナ様を見ませんでしたか？｣

メ｢いいえ。ですがルーナ様ならいつもの場所かと…｣

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今日は何を読もうかしら？

壁にずらっと並んでいる棚
そこにびっしりと入っている本たち

もう何千冊と読んだ

そろそろグランツライヒへ戻れと？

いいえ。まだ足りない。

もっと学びたいことは沢山あるもの！

侍｢ルーナ様！ルーナ様！！｣

『まぁ。どうしたの？そんなに慌てて』

侍｢グランツライヒ王国よりお手紙です。｣

侍従は私の前に跪き手紙を渡した

『久しぶりのお手紙ね。ありがとう。』

グランツライヒの紋章に刺繍
そしてお父様の達筆な文字

｢愛するルーナへ
こうしてお前に手紙を書くのも久しぶりだね。
話したいことは沢山あるが本題に入ろう。
あと1年でルーナの戴冠式が行われる。
そこで今すぐにグランツライヒへ戻らないか？
18年経ち景色も人も変わった。
国民もルーナの弟達、妹、そして私も君を待っている。
戴冠式が終わればボルクダーツへ戻っても構わない。
良い返事を待っているよ。
愛する父ヴィクトール｣

『そうね…そろそろ…』

侍｢何かおっしゃいましたか？｣

『そろそろグランツライヒへ戻ろうかと。』

侍｢そうなのですか。ルーナ様がいなくなればボルクダーツも寂しくなります。｣

『ありがとう。だけど戴冠式まであと1年。1度グランツライヒへ戻るわ。』