【歌い手】私には居場所がありません。【裏切り】

―30― ページ34

朝。


今日も学校がある。


正直言って、あまり行きたくない。


妹(？)の姫乃に裏切り者にされて結構の月日がたったけど、いじめはどんどんとエスカレートしていった。


机を2階から落としたり、上履きを隠されたり、酷い時は暴力まで振るわれた。


最初は耐えようと思った。


数少ない歌い手の皆がいたから。


皆私のために頑張ってくれた。


でも、もう嫌だ。


苦しい。辛い。


貴「………って言っても、味方してくれてる皆には迷惑をかけたくないから、学校は毎日ちゃんと行こう。ちょっとだけ辛いけど…」


重たい身体を起こして、ベッドから出た。


貴「…っ」


けれどたった瞬間に太ももに痛みを感じて座り込んでしまう。


昨日強く殴られた太ももが……凄く、痛い…。


殴られた太ももを見てみるとアザができていた。


今日はスカート丈を長めにしよう。それから、黒のサイハイソックスを履いていこう。


これなら、誰にもバレないはず。


私は痛いのを我慢して起き上がり、学校へ行く準備をした。
















s「Aちゃんおはよ」


家から出て5分くらい歩くと、souくんにあった。


朝からもう可愛いオーラが…。


貴「おはよう、souくん」


にこっと笑ってみせると、にこっと返してくれた。


あーもう可愛すぎ！！なんで歌い手の男の子は皆可愛いのぉー！？


なんて心の中で叫んでいる私。キモｯ←


s「いや、Aちゃんの方が断然可愛いよ」


……souくんってエスパー？


私声に出して無いよね？えっ凄いsouくん。


てか、今souくん。


貴「可愛いって言った……？」


そうつぶやいたとき、souくんは顔を真っ赤にして「あっ、えっと……ぁう……今のは聞こえなかったことにしてください…」なんて言ってカバンで顔を隠した。


なんかsouくんが照れてると私も照れそう。


てかsouくんから可愛いなんて…


嫌味にしか聞こえないよ。←


souくんの方が可愛いし！私はクズだから！←


s「とっとりあえず、Aちゃん学校行こ！ほら、遅刻しちゃう！」


まだ顔を真っ赤にしてるsouくんは早歩きで学校へと向かっていった。


貴「あっ、souくん待って！」


私もsouくんを追いかけるようについて行った。


アザが出来ている方の太ももは少し浮かせて歩いたから足が結構辛かったけど。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

誰か、私に文才を…！！！

―31―→←―29―

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す