104話目 ページ14
歩きながらスマホを見る。
すると、三雲くんの言った通り、LINEが来ている。
〔今、本部いるだろ?どこいる?〕
歩きスマホはいけないとわかっているし、何より城戸派の上層部に見られたら困るので、手っ取り早く返事を打つ。
〈今からそっち行く、待ってて〉
送ってしばらくしたら、すぐに返事が来た。
〔了解〕
ポケットにスマホを雑に押し込んで、早歩きで廊下を進む。
あいかわらず本部の廊下は道がわかりにくくて大変だ。
·
それにしても、なんの用事だろう。
私が貸してたマンガ返すとか?いや、出水がいる理由が分からない。いやでも、たまたま会ってたまたま一緒にいただけかも。でも米屋、まだ読むって言ってたな。いい加減返してくれ。もう1ヶ月貸しっぱなしだ。
あ、ランク戦かな?......だろうな。逆にそれ以外に何があるんだ。だって出水もいるし。それだ、それ。なんで私は今の今まで思いつかなかったんだろうか。だってランク戦のブースにいるんだし。むしろやる気満々じゃん。
そんなことを悶々と考えていたら、ランク戦のブースについた。
今日は一体何戦戦るつもりなんだろうか。
微妙に気乗りしないまま、ソファで呑気に喋っている二人を見つけ、声をかける。
『おまたせー』
「おー、来た来た」
「遅かったなあ」
『いやいやこんなもんでしょ。てか珍しいね、まだ九時だよ?いっつも君ら寝てる時間じゃん』
たまに学校も遅刻して、ただ寝坊しただけのクセに防衛任務でしたーすんませんーなんて言ってるのに。
「おれを槍バカと一緒にすんな、おれは起きなきゃいけない時は起きる男だ」
『なにそれ』
「てか、弾バカこの前オレと本屋行くって約束した時10分遅れていたたたた」
「余計なこと言うなおれが一回遅れる間におまえは10回以上遅れてるだろバカつねるぞ」
『もうつねってんじゃん』
「だよなA!!オレもそう思ういてててて!」
『はいストップー!わざわざ呼びつけてなんなのさ、まあどうせランク戦だろうけど』
すると二人はつねりあってたのを止めてこっちを見てニヤ、とドヤ顔をする。
なんなんだ本当に。
ていうか気持ち悪い。
誰か助けて。
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天(プロフ) - 何も言わずに旋空弧月さん» コメントありがとうございます!とても嬉しいです。ちょうど一話更新したのでもしよかったらぜひ!これからも低速ではありますが更新していきたいと思うのでよろしくお願いします! (2021年5月27日 22時) (レス) id: b90335b0cc (このIDを非表示/違反報告)
何も言わずに旋空弧月 - ストーリーに惹き込まれ一気読みしました。大好きです。作者様の都合もあると思うので気長に更新を待ってようと思います。 (2021年5月27日 20時) (レス) id: 43784786f9 (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 天さん» いえいえ!作者様にも事情がありますし、こうしてまた更新します!と言う言葉を見て、帰ってきたー!と嬉しかったです!はい!こちらこそ、これからも宜しくお願い致します! (2021年4月11日 12時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
天(プロフ) - Yu-grenaさん» コメントありがとうございます!本当ですか……長い間更新が止まっていて申し訳ないです……すごくうれしいです!これからもよければよろしくお願いします!! (2021年4月11日 6時) (レス) id: b90335b0cc (このIDを非表示/違反報告)
Yu-grena(プロフ) - 初コメ失礼します!天様のワートリ小説(三輪くん)のお話、一から読んでて…大好きです!これからも無理せず、お体に気をつけて頑張ってください!応援してます! (2021年4月11日 0時) (レス) id: 5ec0d29db1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:天(元れたす。) x他1人 | 作成日時:2020年1月2日 14時