どうぞ死んできてください。【ハウルの動く城】

パーティー 6 ページ25

「ここ、座っててよ」

「え、いや、あの……」

「水持ってくるからさ」

待って、という前に人混みに消えた彼

ちょっと強引な人だなぁ…


さっき彼に掴まれた手を撫でる
「……ちょっと赤くなってる……」


なんだか彼が怖くなってきたかもしれない


でも、ただ親切にしてくれた人だったら失礼だよね

「水持ってきたよ！」

「あ、ありがとう…ございます」

いつの間にか戻ってきていた彼にお礼を言う

水をじーっと見ても毒とかはわからないがやってみる

「ははっ……そんな警戒しないで

君、なんて言うの？」

「へっ…あ、私？

私はAって言います…」

「へーA……聞いたことないなぁ」

「あ……最近こっちにきたから
知らないのは普通だと思います」

そういうと彼はそうなんだ、とニッコリ笑って手を伸ばしてきた


「引っ越してきたの？どこから？」

私の手を握って聞いてくる

この人…いろいろ聞きすぎじゃない？

私今さっき支えてもらっただけだよ？
普通はありがとうございます、すみませんで会話が終了するはずだよね……


それに


「ど、どこから…」

難しい質問をされた

どこから？日本？ジャパニーズ？

どう言えばいい…？

「もしかして答えられないの？」

「あ、いや、全然、そんなこと……ひっ！」

考え込んでると唇をなぞられる

ゾワリとした感覚が広がって全身の毛が逆立った

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