検索窓
今日:1 hit、昨日:56 hit、合計:501,557 hit

魔法使いはね ページ6

何年かの月日が経つ


相変わらずつまらない毎日


なにもない、空っぽな世界

誰もこない花屋の手伝いをする生活


本当につまらない





ハウルに魔法を見せてもらって喜んでいた日々はもう、懐かしいとすら思えなくなった



いつからか


魔法使いが好きか、そう聞かれると


「嫌い」と答えるようになった


理由はこう

「……魔法使いは人間の話を聞いてくれないわ」


ハウルの別れ際、わがままを言った

それでハウルが困ってた


でも、なんの相談もされないで勝手に記憶を消されるなんて嫌だった

私達の関係は一方的だったのかもしれない


私ばかりが先走ってたのかもしれない


「はぁ…もう忘れなきゃ」


なんて言ってみるけど暇で暇でしょうがない生活

ふとした時に思い出してしまう



「Aー?ご飯よー!」


「はーい」


母に呼ばれリビングに行く



「さぁ、食べましょう」


食べ始めて適当に会話をしていると突然母がこう言った


「ねぇ、あなたが少し小さい時によく遊んでた友達

って誰のことなの?」

私は少し間を置いて答えた



「……魔法使いよ」


母が目を丸くした

父もフォークを落とした


「ま、魔法使い?!


あなたじゃあ…魔法使いに会いに行ってたの?!」


「そうよ、でも別に何もされてないわ


それよりそこの飲み物取ってちょうだい」


軽く会話をきる


この話はしたくないという雰囲気をだした



察したのか察してないのかわからない母は

オロオロしながら食事を再開した


途端に父は言った


「魔法使いといえば

ハウルの城というのが最近噂になってる


なんでもその城とやらは動くそうでな

ハウルはその城で色々なところに行って

美人の心臓を食うそうだ」




ハウル?


聞きなれた単語


「今、ハウルと言ったの?」


「あぁ

それでな、今この町にハウルの城が近づいてるんだと」



怖い話を話すように喋り始めた父


母はまぁ怖い、と言っていた



私は驚きながら考える


ハウルの城が色々なところに行っているのは
逃げるためだ

動く城はきっとカルシファーの力だ


心臓を食べる、というのはよくわからない

なぜ心臓を食べなきゃいけないのか


逃げるために心臓は必要ない


「……ごちそうさま


美味しかったわ」


驚きの連続で食が進まない


早めに食事を切り上げた


「お前も気をつけなさい」


ハウルに、だろうか


「私は美人じゃないから大丈夫よ


それに、ハウルは心臓なんか食べないわ」

動く城→←恋



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (237 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
423人がお気に入り
設定タグ:ハウルの動く城 , レイナ , ハウル   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

おもち - マルクルっ可愛いっっっ!! (2021年9月15日 8時) (レス) id: 9b97fff7dc (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 面白い小説をありがとうございます!! 新作、楽しみにしてますっ(*'∀'*)!! (2015年10月8日 22時) (レス) id: b2480fbfef (このIDを非表示/違反報告)
AYM - つ、続きが凄く気になります!更新頑張ってください!応援してます!(●^∞^●)♭ (2015年10月5日 23時) (携帯から) (レス) id: 9a1454b6d0 (このIDを非表示/違反報告)
ぱらん(プロフ) - とっても、面白いです!!!更新待ってます!! (2015年10月4日 22時) (レス) id: e6278cf858 (このIDを非表示/違反報告)
レイナ(プロフ) - 恭弥さん» そうみたいですね!私もタイムラインでみました!笑笑この作品は私の妄想なので多少違うかもしれません、ごめんなさい!笑笑コメありがとうございます! (2015年10月4日 22時) (レス) id: d6e2f42861 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:レイナ | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2015年10月4日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。