5日で恋したあなたへ☆O.satoshi (ページ9)

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3日目（３）ページ9

あとは明日のリハーサルさえ終えれば大丈夫…と、生徒の書類に目を通してた

顔と名前を覚えないことには…

雅「あ…」

「っ、ぇ…？ど…かしましたか？」

雅「…や？なんでもなーい」

たまたま後ろを通ったのか、相葉先生がふと立ち止まったと思ったらそれ

知ってる生徒さんでもいたのかな？

大して気にも止めずにそのまま生徒票に目を通した

智「Aちゃんは、本当に熱心だね？」

「大野先生」

智「生徒の？…俺も見とこうかな」

隣の席に座った先生が、あたしが見終えた生徒票を手にする

先に全員を見終えたあたしは入学式で渡す書類に目を通し始めた

…その時だった

智「は？…ちょっ…翔ちゃん！！」

「っ⁉」

いきなり大野先生が櫻井先生のもとへと駆け寄る

見たこともないような…ってまだ数日だけど、大野先生ってどことなく怒らないんだろうなって思ってたのに…

智「これ、どういうこと！？」

翔「…ま～そういうこと」

智「…校長ってば部下のこといじめたりすんの！？」

翔「いじめ…ではないんだけどね～」

智「いじめとしか思えん！」

翔「…てへ」

智「っ！！」

結構な怒り具合を見せて櫻井先生と話してるから、ちょっとびっくりした

「バカ！」だなんて言って職員室を後にする大野先生

それを目で追ったら、櫻井先生とパチンと目が合って…眉をㇵの字にして困ったように笑った

雅「翔ちゃん…」

翔「…いい機会だろ？」

雅「…でも」

翔「いいんだよ。これで」

その会話の意味もわからずに、大野先生が困ったのが目に見えてわかった

だからあたしは…後を追ったんだ