【オリジナル】後輩君と転校生【派生/合作】 (ページ15)

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Episode6「追いかけられっこ」【望月綾萠】ページ15

自己嫌悪。その文字がぴったりすぎる

また避けてしまった。また、ぼくは

＿＿＿「にげるの？」

『っ....！』

声が聞こえた。あの子の、声が。
途端、呼吸が荒くなる。

違う、にげるわけじゃない。
ぼくは、いつまでたっても、君の亡霊に＿

視界が歪む。
本当に、だめだ。不安定で、ぐちゃぐちゃで、

「綾萠先輩！」

廊下、頭を少し整理する為にゆっくりと独りで歩いている時聞こえた彼の声、見えてしまった彼の顔。ぼくは後ろを振り返らずに走る。

後ろから追いかけてくるのを感じた。

何で、追いかけてくるんだろう
ぼくは散々君を避けた。
なのに、どうしてまだ君はぼくを嫌いにならない？
追いかけてくる事が疑問で仕方なくて、でも、

＿＿それが少し、嬉しいと感じてしまって、

前から彼方さんが来る

走っているぼくを見て止めようとしたが、追いかけてくる蒼飛くんをみて、何かを察してくれたのかそのままスルーしてくれた。

そういうところ本当に好き。ありがとう

ごめんね、蒼飛くん

ぼく、君のこと大好きだよ。

だから、ぼくみたいなやつ、君のそばにいないほうがいいんだ

ぼくは、溢れてくる涙の止め方を、知らなかった

『好きだよ、って、言えたらなぁ.....、、』

遠い遠い空に呟いた言葉は、空気に溶けて消えていった