【オリジナル】百鬼会総長 (ページ10)

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「お前は!父親と仲間を傷付けられたこの気持ちが分かるのか!?」

壊妬は瀬戸川を掴み、顔を殴る。

口から血を流して、恐怖と痛みに襲われた顔をしている瀬戸川。

『…はぁ』

私はつい、溜め息を吐いてしまった。

さっさと謝れば良い物を、何故謝ろうとしないのか不思議で仕方ない。

ﾁﾗｯ__

「…?」

先生の方に視線を移すと、驚かず、止めようとしていなかった。

何なら、私がそっちを見た事に疑問を抱いていた様だ。

『(まぁ、自業自得だしな)』

沙翁やクラスメイトから、止める雰囲気を感じられない。

今壊妬と瀬戸川の仲裁に入ったら、間違いなく流れ弾をくらうだろう。

私もそう感じる。

「おい、瀬戸川…早く謝れよ…そもないと殺すぞ」

殺気を放ち、圧力をかける壊妬。

殺気だけで人を殺してしまいそうだ。

「せ、先生…A、さん…ごめんな、さい…」

「Aさん?お前如きが名前を呼ぶな!呼んで良いのは、Aさんに認められた仲間だけだ!!」

また瀬戸川を殴る壊妬。

だが、それが決定打となった。

瀬戸川は吐血して、意識を失った。

「…は、気絶?謝ってから気絶しろよ」

殴りそうな勢いに、私は壊妬の手を掴んだ。

『壊妬。もう止めろ。死んだらどうする』

「こんな奴、死んだって良いだろ」

『…はぁ…暴走すんな。俺は人殺しなんて、会に要らない。人を殺すなら無理矢理にでも退会させるぞ』

私はガチトーンで話す。

流石の壊妬でも、危険を感じた様だ。

“6代目総長に殺される”とでも思っただろう。

「…ごめんなさい。申し訳、御座いませんでした」

そう言って、壊妬は瀬戸川を保健室に連れて行った。

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