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5.side彩 ページ6

最後の授業が終わって靴箱へ向かうと、

玄関の外に人だかりができていた。

嫌な予感がして、人の間からそーっと様子を見てみると、

案の定、人だかりの原因の若武とバッチリ目があってしまった。

ぎくっ。見つかった!

若武は後ずさりをする私をよそに、ずんずんこっちに近づいてくる。

と思ったら、若武の肩を黒木君がつかんで、若武に何か囁いた。


すると若武は、ぶすっとしながら道の角を曲がっていってしまったんだ。

その後徐々に人だかりも消えていく。

私は急いで皆の後を追った。


角を曲がると、みんながいた。

彩「お待たせ!」

若「帰るか。」

若武の言葉に皆も歩き出したときに、

私は黒木君の服の袖を少しつかんで小さな声でお礼を言った。

彩「さっきの、黒木君でしょ?
  その・・・助かった、ありがとう。」

黒「どういたしまして。
  後で、どうして先に行っちゃったの?
  なんて言われたらどうしようかと思ったけど、喜んでもらえて嬉しいよ。」

若「オイ、そこ!なにこそこそしてんだ!帰るぞ!」

そんな若武の様子を見て、私達はクスッと笑って、皆について行った。


帰るときは、Kzの集合がかからなかった間の、

それぞれの出来事を話していたんだ。すると若武が言った。

若「そういえばアーヤ、背縮んだ?前よりちっちゃい感じがするのは俺だけ?」

小「確かに。」

上「そう言われれば。。」

黒「そうだね。」

もう、皆失礼だよ!

彩「違うよ!私が縮んだんじゃなくて、みんなが大きくなったの!」

若武以外の皆が笑い出す。若武は顔を真っ赤にして

若「ゎ、わかってっし!」

と抵抗した。それでさらにおかしくって、皆で大爆笑した。

それから若武は、ずーっとぶすっとしていた。

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作者名:彩芽 | 作成日時:2016年12月16日 7時

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