君の心が知りたくて。第1期 (ページ36)

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35.side彩ページ36

歩きながら、最近気になっていたことを聞いてみた。

彩「ねぇ、上杉君？上杉君の話が本当なら、私達、幼なじみってことだよね。」

上「あぁ。」

彩「何で神様は、私達を離れ離れにしたのかな？･･･運命、かな？」

上「あぁ。おもしれぇよな。運命。
　なんか、すげぇ絶望してるときは、これが自分の運命なんだって思うけどさ、
　改めて考えると、ちょっとむかつくかも。」

彩「どうして？」

上「だってそうじゃん。俺らの人生には、あらかじめ道が作られてる。
　俺らはその道に色を塗っていくだけ。初めからは作れないんだ。」

彩「でも、試してみるのもいいかもね。
　成せばなる成さねばならぬ何事も成らぬは人のなさぬなりけりだよ。
　･･･私ももっとチャレンジしなくちゃ。」

上「チャレンジ、か。」

そこで会話は終わってしまった。

少し行ったところで、上杉君は歩みを止めた。私の足もつられて止まる。

止まった上杉君の視線の先には、高砂公園があった。

彩「懐かしいね、ここ。」

上「あぁ。まだ事件を解決してた頃だからだな。」

そんな短い会話をしただけだけど、私達は自然と、公園の中に入った。