君の心が知りたくて。第1期 (ページ33)

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32.side彩ページ33

彩「ちょっと話があるの。メインルームに集まってくれる？」

そう声をかけたのはいいけど、なんて言えば良いのだろう。

集まったみんなは、私のことをじっと見て、いつ話し始めるのかと待っている。

私はとりあえず、自分の意志を伝えようと思った。

彩「あのね、協定のことなんだけど、なくしたいの。私が言い出したのにごめんね。」

皆が驚いているのがわかる。若武の眼差しが鋭くなった。

若「いいけどさ、なんで無くそうと思ったの？アーヤがつくりたいっていった協定だろ？」

本当のことをいうわけにもいかないけど、何か言うまで待つという感じを、皆出していたので、

嘘ではないことを言った。

彩「あれから２年たって、来年には高校生になるでしょ？
　だから、前黒木君が言ってたように、男女としてのの関わりが必要かなって思ったの。」

若「そっか。俺は賛成だぜ。」

黒「俺も」

小「僕もいいよ。」

上「俺も賛成。このまま関わり続けると、将来的に考えてやばいからな。」

皆があっさりOKしてくれたのは以外だったけど、良かった。

黒「俺からもいいかな。」

黒木君が指を組んで話し始めた。

黒「男女の関わりといえば恋愛だろ？で、聞きたいんだけど、恋ってなんだと思う？」

なんで今聞くの？

そう思いながら、うーん、と考えた。

若「そいつのためなら死ねるってやつじゃね？
　本とかによく書いてあるだろ？」

小「う～ん、会うだけでドキドキしちゃうんじゃない？」

上「ずっと一緒にいたいとか、意味わかんないこという奴もいるよな。」

黒「アーヤはどう思う？」

ずっと黙って考えていた私に、黒木君が聞いてきたけど、

まだ考えがまとまっていなくてオロオロしていると、

黒「今感じていることでいいよ。」

と言ってきた。もしかして、と思った。

実は、前、黒木君と話したときに、私がどう切り出していいかわからないし若武達にも言いづらい

と相談したところ、俺が上手く教えられるように話を始めてあげると言ってくれていた黒木君。

それでこの話を出したのかも。そう思って、言ってみた。

彩「う～んと、よくわからないけど、苦しいんじゃないかな？」

自然に自然に、と思いながら、疑問文で始めてみる。

若「苦しい？」

彩「うん。相手を見るだけで、心臓が痛くなるんだよ。きっと。
　で、いつも、その人のことを考えちゃうの。無意識のうちに、その人を目で追ってて。
　その人が好きでしょうがなくて、辛くて苦しいの。」