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26.和典の幼少期ーside和典ー ページ27

砂浜には女の子が立っていた。俺は緊張しながらも、歩いてその子の隣に向かった。

隣に立って顔を見たら、泣いていた。

上「いた。」

女の子「待ってた。来てくれるって信じてた。」

上「あのさ・・・この間のことなんだけど。その・・・ごめん。
  俺、お前のこと、大嫌いって言ったけど、本当は違うんだ。」

女の子はなにもいわずに海をみている。

上「だから・・・その・・・つまり・・・

女の子「私も、後悔してた。カズ君とお話しなくちゃだめだとおもったから。」

そいつは、俺に笑いかけた。2人で笑いあったとき。

?「そろそろ時間だよ!早く車に乗って!」

女の子「!もう時間!?でもまだ・・・」

上「行けよ。あいつが嫌いなのはわかるけどさ、行かないと・・・

女の子「行きたくないお。またなにかされるお。(語尾におがつくのは、4歳児が泣いているから)」

親が見つかってからわかったんだけど、こいつは虐待を受けていたらしい。

もう二度としないということで終わったんだけど。

上「何かあったら、すぐに呼んでよ。俺が飛んでいくから。」

女の子「かじゅ君・・・!」

母「いくよ!」

上「じゃあね。」

女の子「しゃいごに一つ!・・・私のお名前は、
  ・・・立花 彩。」

上「そっか。・・・彩、もう大丈夫だよ。」

そう言って俺は、女の子を、彩を抱きしめた。

まだ小さな手で。必死に抱きしめた。


小学生になるときに、東京に戻ってきて、その頃は、

もう名前は忘れていた。でも、顔だけは覚えてた。

で、この間立花の話を聞いて、全部思い出した。

あの時の女の子は、立花だったんだよ。

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作者名:彩芽 | 作成日時:2016年12月16日 7時

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