24.和典の幼少期ーside和典ー ページ25
このお話の中に、ネタバレはありません。
また、本編と違うところがありますが、ご了承ください。
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俺の出身は東京。だけど、幼少期を過ごしたのは沖縄。
小さい頃、他の奴らとは幼稚園に話が合わなくて、
友達なんていなかった。別に気にしてなかったけど。
俺はその時海の近くにすんでいて、よく近くの海に遊びに行ってたんだ。
ある日、俺が海に行くと、何かが砂浜の上にいたんだ。
気になって近づいてみたら、体にたくさんのあざをつくった女の子が倒れてた。
俺は急いでうちに帰って母さんに知らせた。
母さんは病院やってるから、すぐに手当をしてくれて
一応警察に連絡してから、家で預かることになったんだ。
友達なんていなかったから、女の子に興味津々だった。
参考書を読むのも、ゲームをするのもその子が寝ているベッドの隣だった。
その子を預かってから２〜３週間たったころ、俺がなんとなく女の子をじーっと見てたら、
女の子がゆっくりと目を開けた。
上「母さん！目、覚ました！」
俺の声を聞いて、母さんが駆けつけてきた。
母「あらあら、良かった。もう大丈夫だよ。」
そう言って母さんは、その女の子ににっこりと笑いかけた。
俺にも見せたことのないような笑顔で、すげぇびっくりしたのを覚えてる。
でもそんな母さんを見ることも無く、ぼーっと天井を見ていた。
母さんがおかゆを作る為に買い物に行ってる間、その子はぼーっとしてたけど、
はっとしたように目を見開いたかと思ったら、
女の子「い、嫌っ！もうやだっ！助けてぇっ！」
って叫び始めた。俺はパニック状態になった。
知らない人がいきなり叫んで暴れ始めたら誰だってパニクるだろ？
でも俺は冷静になって、そいつの肩をつかみ、揺さぶった。
上「おい、大丈夫か！？しっかりしろ！」
しばらく唖然として突っ立っていたが、へなへなとその場に座り込んだ。
女の子「あいつは･･･いない･･･？ここはどこ？安全？」
上「あぁ。安全だから安心して。よかったら、話を聞かせてくれよ。」
女の子はベッドの上に座り直して深呼吸してから言った。
女の子「どうして私はここにいるの？」
上「近くの砂浜に倒れてたのを、俺と母さんが助けたんだ。」
女の子「ここはどこなの？」
上「俺の家だよ。俺は上杉和典。おまえは？」
女の子「私は･･･誰？覚えてない。」
･･････は？
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作者名：彩芽 | 作成日時：2016年12月16日 7時
