僕達の姫とアイドル〈１〉

side彩 ページ26

若武の提案で、皆はアドレスを交換することになった。

若「おっし、全員交換したな。」

上「俺、賛成してねーんだけど。」

穂「嫌だった？」

黒「違う違う。上杉は、君達のアドレスを入れるのが嫌なんじゃなくて、
　 自分の携帯に、アーヤ以外の女子のアドレスが入ることが嫌なんだ。」

こ「もしかして、上杉君って、彩ちゃんのこと･･･」

上「う、うるさい！別にいいよ！」

よくわからないけど、赤くなって叫ぶ上杉君を見て、黒木君大爆笑。

凛「彩ちゃんは羨ましいにゃー。」

彩「？なんで？」

真「なんでって･･･当たり前じゃない。
　 こんなにかっこいい男の子達に囲まれて、しかも愛されてるなんて。
　 ずるいなぁ･･･ってあ！」

しみじみと言ったあとに、焦って希ちゃんを見た真姫ちゃん。

真姫ちゃんの目線のさきには、ニヤニヤした希ちゃんがいた。

希「へぇ〜、真姫ちゃん、羨ましいんだ。
　 珍しいね。この中に好きな人でもいるの？」

真「ち、違うわよ！」

穂「え！？誰々！？」

若「俺に決まってんじゃん！」

真「はぁ？貴方バカなの？例えこの中にいたとしても、貴方は絶対ないわ。」

上「同感。」

こ「て言うことは、この中にいるんだね！」

真「だからいないってば！」

楽しいな。

皆が真姫ちゃんをいじって、

一生懸命反対してるけど、真姫ちゃんも皆も、凄く楽しそう。

花「あの･･･」

真「なによ！？」

花「あ、え、えーと、周りの迷惑になってるんじゃないかなー、なんて･･･」

はっ！？

焦って周りを見ると、沢山の人が私達のまわりに集まっていた。

女「ねぇ、超かっこいいんだけど！」

女「ヤバくない！？あんなイケメン見たことないよ！」

男「おい、あいつらKzの奴らじゃん。」

男「ほんとだ！若武と上杉と黒木と美門に社理の小塚って、
　 超プレミアムな組み合わせだよ！」

男「てか、Kzって、『μ's』と知り合いだったのかよ。」

男「やっぱ有名人は違うな。」

女「いいなぁ、『μ's』みたいに可愛い子達は
　 イケメンがすぐよってきて、仲良くなれるんだね。」

女「あの女は誰よ！『μ's』にあんなのいた？
　 『μ's』と『Kz』の組み合わせに、何であんなのがいるの？」

ああ、まただ。

私はいつもこう。皆といると比べられる。

小学6年から、高校まで変わらない。

思わずうつむいて拳を握る。

彩「ごめん、ちょっとお手洗いに･･･」

と言いかけたとき上杉君の声が響いた。

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