僕達の姫とアイドル〈１〉

side彩 ページ3

どうして言っちゃうのよ！？

どうしても隠し通すつもりだったのに！！

翼は、いたずらな笑みを浮かべて私にウィンクした。

ハァ･･･。

思わずため息をつくと、小塚君が私に言った。

小「どうしたの？」

彩「え！？いや、な、何でもないよ･･･？」

必死にごまかしたつもりだったけど、小塚君は首を傾げて私を見ている。

彩「あ、あのね、皆！！今回の文化祭、全然楽しくないよ？私や翼、七鬼君も何もやらないし。」

若「そうなのか？それなら行かなくても･･･」

若武が、いかなくてもいいか、といいかけたとき、翼が賺さず言った。

翼「ちなみに、アーヤはメイドさん、やるんだよね？」

若「ほんとかっ！？」

若武が立ち上がった。

うぅ･･･翼め･･･。

彩「見られたくなかったのにぃ･･･」

私のテンションはすっかりダウン、俯いてため息をついていると、黒木君が私の顔を覗き込んだ。

黒「アーヤ、恥ずかしいの？大丈夫、メイド服もElle te vas tres bien。」

黒木君にしては珍しく、日本語とフランス語が混ざったメッセージだった。

若「おい、黒木、メイド服も、なんて言ったんだよ。」

黒「知りたければ、フランス語を勉強しろ。」

若「すげー気になる！」

ああ、きっとこのためだったんだろう。

日本語のところは皆分かるけど、フランス語のところは私と黒木君しか分からない。

だから、皆が気になるように、わざと混ぜたんだ。

それにしても、流石フランスの帰国子女。

発音がすごくきれいで、思い出して、赤くなってしまった。

上「話を戻すけど、俺も行くからな。」

若「そういうことだから、アーヤ。当日は案内を頼む！」

彩「わかったよ。。」

こうなったらしょうがない、逆に浜田の文化祭を見せつけてやる！

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