明日の天気の話をしよう 6th【ars】 (ページ24)

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199.肩と一般論。ページ24

暫くそのまま二人で空を見上げてると

二宮くんの頭が、コテンと私の肩に乗った。

「...え？」
「ちょっと貸して。Aのこの逞しい肩」
「貸して貰うのに、その言い方？」
「ンフフ、じゃあ華奢で折れそうな細い肩をオレに貸して下さい」
「...何か嘘臭いから、もう良いや」

柔らかい髪が、頬に当たってくすぐったい。

「分かんないかもしんないけど、オレ今結構あれよ...頑張った...」
「フフッ、分かってるよ」
「...バレてたか」
「気付いて無いかもしんないけど、二宮くんは結構分かりやすいよ？」
「うっそ。雅紀には何もバレないのに」
「バレてないと思ってるのは、二宮くんだけかもよ」

あー見えて、相葉くんは人の気持ちに敏感だからね。
天然だけど、繊細だし。

「あ、雅紀なんだけどさぁ」
「ん？」
「最近、お好み焼きとかとか串カツの写メだけが届くんだけど、何あれ。よく分かんないから放置してるけど」
「フフッ、放置って...今大坂に居るから、相葉くん」

大阪？って、二宮くんが顔をグイっと持ち上げて上目遣いに見上げて来る。

目ん玉、ビー玉みたいなんだけど。この人。

「大阪って、もしかして...」
「もしかしなくっても、イケメンマネージャーのお店で研修してるよ。櫻井さんちに泊まってるし」
「オレ、何も言ってないじゃん」
「あ...」

ふーん、そっかー...って言った彼が、顔をまた下げて頭のポジションを直す。
結構重いんだけど、どいてくれる気は無いみたい。

「何かね、相葉くんは櫻井さんが浮気してないか監視するんだってさ」
「浮気？」
「うん」
「ま、好きだったオンナの彼氏だもんなぁ。浮気なんかしたら、そりゃ許せないでしょ」

二宮くんが、ボソボソと話す。

「櫻井さんが浮気なんて絶対無いのになー」
「何でそう思う？」
「何で...って、櫻井さん真面目だし...」
「バッカじゃねぇの？」

やっと二宮くんが、頭を起こしてくれた。

頭が乗ってた場所がヒンヤリする。

「『子孫を残したい』ってのが、オトコの本能なの。決まった人が居ても、無意識にオンナを探すもんなんだよ」

片っぽだけ口角を上げて二宮くんが「A、バカだね」って笑った。

「じゃあ...二宮くんも浮気すんの？」
「オレは一途に決まってんでしょ」
「矛盾！」
「一般論よ、一般論！一般論はオレには当て嵌まんないのよ。参ったねー」

何故か得意気に顎を上げた二宮くんの肩にグーパンチをしたら

イー、って何か妙に腹立つ顔された。