5.君の名は。 ページ5
その彼の後ろをついて行き、エレベーターに一緒に乗り込む。
私が2階のボタンを押すと、彼は最上階の5階のボタンを押した。
「あのー...」
「ん？」
「お名前...お伺いしても良いですか？」
「あれ？言って無かったっけ」
言って無かったです。
「二宮」
「二宮さん」
「和也」
「和也さん」
「あ、敬語じゃなくって良いよ。『さん』もいらね。多分、歳そんな変わんない」
エレベーターは一瞬で2階で止まり
扉が開いた。
「え...っと」
「降りないの？」
「あ...っ、降ります！失礼します」
ペコっと頭を下げて、慌ててエレベーターの箱から出た。
エレベーターが上がって行くのをちょっとだけ見送ってから、私は自分が住む部屋へと廊下を歩く。
貰ってたスペアキーで203号室の中に入ると、家具もそのままにしてくれてるからすぐに普通の生活が出来そうだった。
でもいくら生活環境が整ってても、お金が無いと生活は出来ない。
それが現実。
まずはバイト探し。
優先事項は、バイト探し。
何は無くとも、バイト探し。
私はその翌日、バイトの求人を探しにロマンス大通りへと足を向けた。
カフェで働いてたってコトもあって、やっぱり飲食店が良いなと思う。
でもなかなか、求人ポスターを貼り出してるお店が無い。
「んー...電車使ってでももうちょっと都会に出た方が良いかな...」
ロマンス大通りで探すのは諦めようかな、と思い始めた頃に通り掛かった店。
『焼肉処 桜』
焼肉屋さんと言うよりは、ちょっと高級な和食屋さんみたいな雰囲気の店構え。
「...あ！」
その店の入り口横に、『スタッフ募集』と手描きの小さな紙が貼ってある。
ホント、ウッカリしたら見逃しちゃいそうに小さな貼り紙。
私はそこにある電話番号を控えて、家に帰ってすぐ電話をした。
そしたら明日の15時に履歴書持って来て、って言われて
次の日に履歴書持ってったら、ものの三分で採用された。
15時03分には、職が決まってた。
・
「明日のディナーから入って貰える？」
櫻井さんが手帳に挟んであったシフト票を広げながら話す。
「はい。何時に来たら良いですか？」
「17時からディナータイムだから、その前には来てて」
「はい、分かりました！宜しくお願いします」
立ち上がった櫻井さんと一緒に、私も立ち上がってお辞儀する。
「お疲れ様でーす。あー、お腹空いたー」
その時、顔を上げた私の視界の端っこに
一人の男の子が映り込んだ。
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まめなり(プロフ) - 図々しいかもしれませんが続編を検討していただけると何よりも嬉しいです。最後までお読み頂きありがとうございました。長文失礼いたしました。 (2017年7月18日 10時) (
レス) id: ba375aaf37 (このIDを非表示/違反報告)
まめなり(プロフ) - 最後Nくんは実家に帰ったのかなぁとかAくんとあの子はどうなったのかなぁとかOくんはあの子とどうなったのかなぁとかSくん結婚しないかなぁとかMくんもあの子とどうなったのかなぁとか。そして何より1番気になるのは主人公のカフェはどうなったのかなぁと。 (2017年7月18日 10時) (レス) id: ba375aaf37 (このIDを非表示/違反報告)
まめなり(プロフ) - が好きです。ロマドーの雰囲気もそこで暮らしている人々も。(個人的には最後結ばれるのが担当様だったのも嬉しかったです笑) 今まで色々reiさんのお話を読ませて貰っていましたが、このロマドーも相変わらず素敵なお話だと思いました。そこで続編のお願いを…笑。 (2017年7月18日 10時) (レス) id: ba375aaf37 (このIDを非表示/違反報告)
まめなり(プロフ) - こんにちは！どこに書けばいいのかわからなかったのでココに。私はロマドーの2章が始まったくらいで受験勉強のために占ツクから離れた者です。受験も終わり久々に占ツクを訪ねてみるとロマドーが完結していて思わず読んでしまいました。率直に言ってホントにロマドー (2017年7月18日 10時) (レス) id: ba375aaf37 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - いきなりすいません！君の名は。って話ありますね笑 (2016年10月27日 14時) (レス) id: 55ecfc4463 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rei
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=reika72
作成日時：2015年1月27日 19時
