額に傷を持つ2人～アズカバンの囚人<起>～《ハリーポッター》 (ページ36)

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『うわぁお､性格の悪さを発揮してるみたいだ』

私は追い出された地下牢のドアに寄りかかり授業が終わるのを待っていた

ネビルの震えた声､ハーマイオニーが｢私にやらしてください｣と言った声､スネイプの｢出しゃばるな｣という声……ハリーの唸り声､ドラコの嫌味ったらしい声

『これはこれは､大変そうだなー』

私は呑気にドアに耳を当て聞いた

授業の終わりを知らせるベルがなるとグリフィンドール生は怒りに振るえながら出てきた

『あぁーお疲れ様』

ロ｢ほんとだよ！薬がちゃんと出来たのに減点されたし｣

ロンは出てくるや否や悪態をつき始めた

ハ｢A!シェーマスから聞いたんだけどブラックが目撃されたんだって｣

ハリーは私の目をしっかりと見据えて言った

『どこで？』

ハ｢ここからそう遠くないらしい､マグルの人が目撃したんだ｣

『じゃあみんな外には出してくれないね』

ハ｢あぁ…｣

私とハリーは肩を落とした

ロ｢まだ大丈夫だって…ほら行こう｡次は2人が楽しみにしてた闇の魔術に対する防衛術だろ？｣

私達はロンに促されるまま､教室に向かった｡どうやらハーマイオニーは先に行ってたみたいだけど

私はハーマイオニーが地下牢から出るの見ていないけどな…近道を使ったのかな？

私達が教室に来てから暫くして、ルーピン先生はやって来た。いつも通りの草臥れたローブに、曖昧な笑みを浮かべている。

ルー「やぁ、遅れてすまないね。今日は杖だけあればいいよ。僕についておいで」

ルーピン先生の後に続き歩いたが渋い顔をしてる生徒がちらほら居た

『去年はロックハートだったからね』

ハ｢そうだよ去年はアレがやってたんだ､そうなるよ｣

私とロンが相槌を打った時､ピーブスが鍵穴にガムを詰めているのが目に入った

『わぁ…やめなよ、』

ピー｢別にバレやしない｣

ピーブスはルーピン先生に目を移すと優しい笑顔をになっているルーピン先生に向けて言った

ピー｢ルーニ(間抜け)､ルーピー(頭のおかしい)､ルーピン｣

ルーピン先生は何も言い返さず優しく笑ったまま杖をポンっと一振した

ルー｢ワディワジ(逆詰め)｣

すると鍵穴に挟まっていたガムはピーブスの鼻に命中してピーブスは悪態をつきながら消えていった

ディー｢先生すごい！｣

ディーンの他にもワッと歓声が沸いた

扉の先には、皆が今一番会いたくない人物がいた。

『はぁ』

私はため息をついた