額に傷を持つ2人～アズカバンの囚人<起>～《ハリーポッター》 (ページ33)

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上の空のようにドラコの方を見ていると＿＿＿やっぱりやらかした

ド「ポッターに出来るんだ、簡単に違いないと思ったよ…そうだろう？醜い野獣くん」

『バカ!ドラコ』

私は今さっきのロンの質問の答えとは裏腹に柵から飛び出し､ハリー達の声を無視してドラコの元へと走り出した

バックビークは鋼色の鉤爪を持ち上げてドラコを引き裂こうとしている

周りからは悲鳴が飛び交ってる､そりゃあ誰でもこの後の事を想像できるだろう

『魔法は…』

いや､やめておこうバックビークが混乱して被害が大きくなるかも

私はドラコをバックビークの鋼色の鉤爪で引き裂かれる前に押し出してドラコの代わりになった

最初はｻﾞｸと左腕に鉤爪が入り､そしてﾌﾞﾁと肉が切れる音が周りに響く

『っ！…』

私は痛みでえぐられた所を押さえてその場で倒れて丸くなった

ローブが血でだんだん赤くなる

まだ攻撃しようとするバックビークをハグリッドは首輪をつけようと頑張ってる…その時私の体を覆ってくれた

きっと攻撃されても私に被害が来ないように､私は冷や汗で溢れる額を拭き､血だらけの腕を押さえながら顔を上げた

＿＿＿＿＿＿＿＿＿ドラコだった

ド｢A､大丈夫か!?｣

なんだ…

『何だドラコって優しいじゃないか』

そんな事言ってる場合かと青い目を慌てふためて私を見ていた

周りのスリザリン生はハグリッドに文句を言っていた､｢野蛮な動物｣とか｢殺しかけていた｣とか

元はと言えばドラコのせいなんだけどね

ハグリッドはバックビークを大人しくさせれたのか､草の上に大量に垂れている血を押さえている私を見て言った

ハグ｢A!保健室に行かにゃならん！俺が担いでいくから､ちょっと待っとれ｣

ハグリッドはどうやら慌てふためてる､その時ドラコは自分のローブを破りえぐられた腕にきつく巻き締め止血をした

でもその震える手は臆病なドラコそのものを表していた

『ドラコ…血で汚れちゃうよ？』

ド｢別にいい！｣

ドラコのローブのおかげでどうやら血は治まってきてる

ハグ｢A保健室に!｣

『いいよ､歩いていく｡そこまで深くないしバジリスクよりはまだマシだよ』

私は腕を押さえて立ち上がる

ハ｢ハグリッド!僕達も行くよ!｣

ハー｢倒れたりしたら危ないもの!｣

ロ｢ハグリッドいいでしょ？｣

ハグ｢あぁ!頼む｣

私は腕を押さえながらハリー達と医務室へと向かった