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その声に足が止まる。ダメだハリー────言っちゃいけない。チョウが悲しむ。
チョ｢でも────全員逃げたでしょう？｣
震えるような訴えるような声でチョウは言う。
チョ｢あのね、マリエッタのママは魔法省に勤めているの。あの人にとっては、本当に難しいこと｣
ハ｢ロンのお父さんだって、魔法省に勤めてるよ！それに、気づいてないなら言うけど、ロンの顔には密告者なんて書かれてない｣
とハリーは激怒しながら、口早に一気に言う。
チョ｢ハーマイオニー・グレンジャーって、ほんとにひどいやり方をするのね。あの名簿に呪いをかけたって、私たちに教えるべきだったわ｣
反抗するように激しい口調でチョウが言い合う。
そりゃそうだ。私の親友がもし、一生残るような傷をつけられたとしたら、きっと怒り狂うに違いない。
たとえ親友が裏切ったとしてもだ。チョウの気持ちは何となくわかるし、ハリーの気持ちも何となく分かる。
でも────ハリーを思い浮かべる度に"もう関わらないでくれ"、"ヴォルデモートの代わりみたいだ"、"裏切り者"、"スリザリンの意志を継ぐ者"などと頭の中でグルグルと回り。
グツグツと怒りが燃え続ける。
「僕は、すばらしい考えだったと思う」と、ハリーは冷たく言い放った。
チョ｢ああ、そう──── 忘れていたわ。もちろん、あれは愛しいハーマイオニーのお考えだったわね｣
ハ｢また、泣きだすのはごめんだよ｣
うんざりとしたような声でハリーが言った。
チョ｢そんな、つもりはなかったわ！｣
ハ「そう···まあ、よかった。僕、いま、いろいろやることがいっぱいで大変なんだ」
スタスタとハリーが歩くだろう音が聞こえた。それに加えてチョウの震えるような声も。
チョ｢それじゃ、さっさとやればいいでしょう！｣
その声が響いてから数分後私はちらりと玄関ホールを覗いた。
ただ1人黒髪のチョウが下を向いて突っ立っていただけだった。
ゴクリと唾を飲み込み、足を踏み出す。
ツカツカと歩く私の足音に気づいたのかチョウが振り向いた。
すぐ側に行っては、何故か立ち止まってしまった。
チョ｢なんて顔してるのよ────A｣
『ねぇチョウ、私は、今どんな顔をしてるの』
しぼりだした様な声で尋ねる。
チョ｢とっても悲しそうな顔をしてるわ···聞いていたの？｣
『盗み聞きするつもりじゃなかったんだ』
言い訳のようなことを言ってしまった。
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おにぎり食べたい(プロフ) - ベルモットさん» ありがとうございます！これからも楽しみにしてください！色々と考えているんです！ (2020年11月15日 19時) (
レス) id: 7bee581076 (このIDを非表示/違反報告)
おにぎり食べたい(プロフ) - ここさん» ありがとうございます！頑張りますね！！！！！ (2020年11月15日 19時) (レス) id: 7bee581076 (このIDを非表示/違反報告)
ベルモット - 賢者の石シリーズから読みました。夢主とハリーの関係性が好みでした。続き楽しみに待っています。 (2020年11月10日 15時) (レス) id: e8970a172e (このIDを非表示/違反報告)
ここ(プロフ) - 更新楽しみにしてます! (2020年11月8日 21時) (レス) id: 6a053de6f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おにぎり食べたい | 作成日時：2020年10月19日 22時
