額に傷を持つ2人~炎のゴブレット<転･結>~《ハリーポッター》 (ページ44)

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体が地面に投げ出され草の匂いが鼻をついた。会場の声が音の洪水のように溢れて頭が割れそうだ

ハリーはセドリックと私の手を離すことなく､ただ動かなかった､放心したような感じだ

それでも観客は優勝杯を持って戻ってきてくれたことに拍手喝采だった､だがしかしセドリックかいつまでも倒れているのを不思議がってるものが見えた

私は1つ咳き込んだ､両手を見るとあの激しい戦闘と杖の振動のせいで皮がズル剥けている

＿＿＿＿＿＿ﾎﾟﾀｯと音を立てて私の口を伝った

あれ？いつからだっけ…？

何でこんなに息がしずらいんだ｡どうしてこんなにも背中に熱湯がかかるように熱いんだ？

私はもう一度咳き込んだ

『あ＿＿＿』

口から出た鮮やかな赤色が血だということに数秒時間がかかった｡ハリーがセドリックの手をずっと握り顔を伏せている光景が揺らいだ

景色がグルグルと回る､今までの疲労がグッとのしかかる｡杖は草の上に落ち､足からは血が流れでて両手は皮がズル剥け､背中には大きく深い傷ができ止まることなく身体中の擦り傷から血が溢れる

傷は肺にまで到達しているのか肺に血が入り込み激痛が襲う…額の傷は鈍器で殴られたように痛みが走る

『ハ……ハリー……』

肺に血が流れる込むせいで掠れてか細い声が拍手喝采の中で一際響いた

私が見る光景は草の上へと落ちて倒れた＿＿無数に煌めく星空はまるでヴォルデモートによって殺された犠牲者達のように思えた

突然耳を聞こえなくするほどの音の洪水で頭が混乱する｡四方八方から声がした。足音が叫び声が聞こえる

私は夢見心地のようでそよ風が私を優しく包み込むような感じがして今にでも眠ってしまいそう

ハ｢A！＿＿＿助けて！誰か…Aが！｣

微かに開いた目でハリーが涙を流しながらセドリックの亡骸から伏せた顔を持ち上げて私を見た瞬間目を見開き這いつくばりながら私へと近づいた

ハ｢A！嫌だ！死なないで……お願いだから＿A｡僕を置いていかないで｣

私は何も答えることが出来なかった､魔法を使いすぎたのか疲労が傷の痛みを増してくる

ハ｢誰か助けて！＿＿＿Aを死なせないで！あぁ嫌だ嫌だ､目を閉じないでA｡お願いだから｣

2人誰かが走ってこちらに向かうのが微かに見える｡あぁ…寝てしまいそう｡この心地の良い感覚にのって寝てしまえばどんなに楽になるのだろうか

ダ｢ハリー!A!何があったのじゃ！｣

シ｢A！＿＿＿そんな！｣