しゃけって言って！【狗巻棘】

運命とは ページ4

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パンダ「移動時間長すぎ〜」


「いやなんで？」


パンダ「そりゃお前茨城だからな。移動時間長くもなるよん」


「移動時間に疑問を抱いてるわけじゃないんすわ、パンダ先輩」


パンダ「なんだそうなのか。あ、ツナマヨおにぎり食うか？はいよ」


「それ私が狗巻先輩のために買ってきたおにぎりなんすけど」


パンダ「めしあがれ」


「いただきます。…………じゃなくて！！！なんでパンダ先輩となんですかああああ！！」


パンダ「おうおう騒ぐな騒ぐな」




よしよし、と喚く私の頭を撫でる(若干押さえ付けてるよこれ)のは愛しの狗巻先輩…ではなくどこからどう見てもパンダなパンダ先輩(？)。


なぜこうなったかというと遡ること約１時間前。




五条『池袋に行くのが悠仁と野薔薇と真希〜。新宿に行くのが恵と棘〜。茨城に行くのがAとパンダ〜。では行ってらっしゃーい！』


『………………は？』


五条『行ってらっしゃーい！！』




「なんで私と狗巻先輩がペアじゃないんですか」「というか私達だけ茨城とか距離遠すぎじゃないですか」「いやそれよりもなんで私と狗巻先輩が(自主規制)」という疑問をぶつける前に、いきなり教室に入ってきたパンダ先輩に担がれて無理矢理車に乗せられ今に至る。


五条…あの人確信犯だ確実に。さっき嫌いじゃないとか言ったけどやっぱ嫌いだわ。嫌い嫌いも嫌いのうちだわ。ドンガラガッシャンだわちくしょうが(？)。





「あーあ」


パンダ「もう諦めろ。そういう運命だお前と棘は」


「いや私運命とか信じてないので」


パンダ「散々『私と狗巻先輩が出会えたのはまさに運命ですね、ハート』って言ってたやつが何を言う」


「…………………あーあ」


パンダ「はいスルー」


「まあここでペアになったのも何かの運命。受け入れましょう」


パンダ「結局運命って言ってんじゃねえか」




パンダ先輩が何か言ってる感じがしなくもないけどよく聞こえないわ。うんうん。


おにぎりを食べ終え、茨城までの距離を車に揺られながら待つ。途中暇すぎてパンダ先輩に「どっちが大声出せるか勝負します？」と勝負を挑んだら運転中の伊地知さんに「絶対やめてください」って怒られた。ぴえん超えてのぱおん。ゾウかっつの。




パンダ「俺はゾウじゃなくてパンダだぞ」


「あ、声に出てました？声出てたついでに聞くんですけどパンダの鳴き声ってどんななんですか？」


パンダ「パッパラパーとかじゃね？」


「絶対違う」

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