桜のゆくえ【刀剣乱舞】 (ページ18)

今日:9 hit、昨日:2 hit、合計:66,055 hit

17話ページ18

｢乱ばっかりずるいと思います。」

「ぼ、ぼくもお話したいな…」

きゅるんとした綺麗な瞳がAを見つめてくる。その可愛さにたまらなく小さな皆の頭を優しく撫でた。

『はい、私もですよ。これからもいっぱい話しましょ？』

弟たちとAの和気あいあいとした様子に兄である一期一振は微笑み、安堵の表情をみせた。

「薬研、君はいいのかい？」

短刀だというのに、人一倍大人びた傍らの弟に目線を流すと、薬研はいつも内番の時に付けている眼鏡をくいっと軽く持ち上げ少し意地の悪い笑みを向けてきた。

「いや、彼女と話したい気持ちはあるぜ。ただ俺があいつらと同じ事すると思うか？一兄。」

「全く思わないかな」

「だよな。まっ俺には俺なりのやり方があるってことか。……そんなことより一兄はどう思う？彼女のこと」

冗談のような本気のような、少し悪戯な目線を自分の兄に向けて薬研は頬杖をつく。

「ん？私かい？……まあ、まだ正直彼女のことは分からないけれど、素直な良い子ってことは感じるかな。なんせあの2人の妹だしね」

｢はは、確かに違えねえな、それは俺も同じ意見だ。｣