1ミリのチャンス【山口忠】

片想い 13 ページ14

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確かにかっこいいよ、ツッキーは………








俺なんかとは比べられないくらいに








ツッキーのそういうかっこいいところが

Aは




昔も、今も、好きなのかな……………









「…………ｯ」








''俺じゃ叶わない,,








''俺では無理なんだ,,








何勘違いしてたんだろ、俺……






Aがツッキーに振られても






俺がAの隣にいれるってわけじゃ

ないのにね………ｯ









.









胸がすごく辛くなって








その辛さを誤魔化すために

言ってしまった。








もう自分じゃ止められなかったんだ……








考えるよりも先に

口に出してしまったんだ………ｯ








.









「隣にいるのが俺でごめんね…」








「え………、」







驚いた様子のA。





Aはそういう意味で言ったんじゃない




分かってる、









分かってる…………ｯ









でも、









でも…………ｯ









「俺なんかじゃなくて

ツッキーとまわれたら良かったのにね、

だって、Aは……」









Aは＿＿＿＿＿＿









「Aは、









ツッキーのことが好きなんだもんね……ｯ」









ほんと、


何言ってんだろ、俺………









「………わ、私そういう意味で

言ったんじゃなくて……


でもその、気を悪くさせたならごめん……っ」









違う、






謝って欲しいわけじゃない








だって、







だって、Aは悪くない………ｯ









俺が、勝手に嫉妬して…………ｯ









悲しそうな表情のA。






俺のせいだ………ｯ







全部…………ｯ









「ごめん……俺……ｯ

その、ごめん、ほんとっ、


俺、か、帰るね………ｯ」








自分のせいなのに

これ以上Aを見ることができなくて

俺は逃げることしかできない……








あぁ、もうほんと俺って







最低だ……………ｯ









辛いのはAの方で、

そうさせたのは俺で、



胸を痛める資格なんて

今の俺にはない








でも、胸がすごく痛くて


辛くて、苦しくて………









「……………ｯ」









一滴の熱いものが頬を伝った＿＿＿









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