群青色に煌る。

Chapter：１７ ページ18

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あれから皆さんと話し合いを進めて、私は早速、早速というかめちゃくちゃ早過ぎて頭着いて行っていないのだけど、とりあえず今日の午後練から、参加させて頂く事になった。

選手達の資料や、合宿スケジュール、通訳の主な仕事が書かれた書類を貰ったので、昨日と同様に2階で練習風景を見ながら、そしてこの書類に目を通してあらかた流れを知る、ということになり。

私の今の本業は、とりあえずあれから再度案件を見直して、直ぐに出来そうな案件だけ数件受け持つことにした。これなら、空き時間や夜なんかに少し進めれば、恐らく直ぐに納品が出来る。納品もメールでデータを送れば良いというところに絞ったので、問題は無いはずだ。


皆さんにも、本業のことには了承を貰っているので、多分、大丈夫だろう。


...まぁ、問題は。更なる問題は山の様にあるのだけど。


先ず、通訳だ。通訳は恐らく問題は無い。一応クワドリンガルなので、監督が話される言葉は理解は出来る。しかし、それを上手く選手達に伝えれるか、だ。

なんせ、監督のアドバイスを私が日本語に直して選手達にアドバイスを送るのだ。バレーから離れて数年。その数年で更に様々な用語も出ているだろうし、女子と男子では戦略も技術面も異なるところが多いにある。

それを上手く、選手達に伝えれるのか、そこが、1番の問題なのである。


...アナリストの行武さんに、選手のデータもひっそり貰った。それぞれ選手達にも伝えなければならない事は必ず出てくる、だから一人一人の選手像もしっかり把握しておけば、通訳にも必ず役に立つ。


あと3〜4時間くらいで、これを全て頭に叩き込む。



...出来るかな？いや、出来るか。


すみません、私、実は頭いいんです(てへ





「ヨロシクネ、A」



監督が日本語で私にそう声を掛けてくれ、何だかちょっと、泣きたくなったのは内緒だ。

監督には絶対に迷惑は掛けれない。監督とのコミュニケーションも、大事にしていきたい。そして、選手達とのコミュニケーションもだ。


私にはまだまだ、沢山の課題がある。






「俺も、改めて宜しくお願いします」




石川さんも、隣でニコニコと笑ってくれた。

何だか、その笑顔に凄く救われる気がする。



石川さんは、本当に。

本当にどこか、不思議な人だなと、思う。







石川さん達と別れて、資料を持って2階に上がる。



1階に居るまさと目が合って、まさはどこか、嬉しそうに、笑っていた。




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