「フェアリーテイル」少女はある日から心の底から笑えなくなりました

笑えない日々その６ ページ8

ASide


話が終わって見てみると、

やっぱり信じられないって顔。




そりゃそうだ。


自分の腕をナイフでさす奴なんて、


普通に考えていない。



まあ、実際はいたんだけど…



貴「…信じられないよね、

あのフェアリーテイルがそんなことしてるって…」



貴「ごめんねこんな話して「あの有名なギルドにも闇ってあるんだな」…え？」



それじゃあまるで…



貴「貴方達は私の話を信じてくれるの？」



ス「おう！

だってAさんの目には嘘が見えないし」



…優しい



純粋にそう思ったけど、やっぱり不安がある



人間なんて、どうせいつかは裏切る



そういう不安



今まで一緒にいた人にあっさり裏切られたのに



こんな少しの間の人を、


信じてもいいのだろうか？



ス「…Aさんは、

信じられないって感じですね」



貴「…えっ」



図星で言い返せない



ロ「無理もないだろ、あんな事されちゃ」



貴「…っ」



少しの沈黙が続く




ス「なぁ、嫌かも知れないけどさ…


セイバートゥースに入ってくれないか？」



貴「…ギルド…に？」



正直嫌だ。またあんな思い…したくないもの。



ス「少しずつでいい、俺達を信じてくれ」



久しぶりの優しい言葉



彼の目は真っ直ぐに私を見てる



まるで、フェアリーテイルに誘ってくれた…



まだお互いに小さかった皆と私のようだった



貴「…少しだけ…信じる」



ス「…！本当に！？やったー！」



私は甘いな。


こういう言葉をすぐに信じてしまう



ロ「いいんですか？」



貴「…いいの」



彼の目には…



貴「偽りのない目だった…そんな気がする」



ス「それじゃあ、これからは仲…」



仲間って言わない方がいいと思ってる？



貴 「…いいよ？別に…」


ス「仲間として、よろしくな！

タメ口にしていい？」



貴「いいよ、もうそんなに年変わらないし」



ロ「おれからも、よろしく」



貴「うん、よろしく」



こうして私はセイバートゥースに入りました




これからどんな未来が待ってるのかな？




また、あんな風になるのかな？




そんな不安がある中。



今度は大丈夫かもしれない



あの人の目は凄く真っ直ぐだった




そんな思いもよぎる



どっちにしろ、替わらない事が１つある




これからも、きっと私は…









心の底からの笑顔を人に見せる事は無くなる

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