死んでたまるか同盟 (ページ23)

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Trickstarのみんなと探索する前に、夕飯を作りに早めに家庭科室に来た。

食事当番は朝昼晩で分かれていて、私は夕飯を担当している。

一緒に作るのは瀬名さん、鬼龍さん、蓮巳さんの三年生。朝は一年、昼は二年、夕飯は三年と分担したが、人数の都合上私が夕飯に回った。
当番制にしたとはいえ、自主的に手伝ってくれる人もいる。
例えば北斗君は、今共に調理場に立ち佃煮を作ってくれている。なんでも、おばあちゃんに教わった料理なんだそうだ。彼の天然の持ちネタ、おばあちゃんである。
国の食材選択には呆れた。まさか昆布を入れてくるなんて。

魚が入っていたら真君が断固食事拒否してくるので、まだ良かったほうか。

「ちょっとぉ、A。早くそっち終わらせて俺の手伝いしてよねぇ？」

「はい、只今！」

米をといていたら瀬名さんに急かされ、慌てて手を動かす。
瀬名さんは料理の手際が良い。一時期ご指導をしていただいたこともあってか、彼の助手をしているような気持ちがどこかあるのだ。
料理中は勝手にそんな気分でやらせてもらっている。

「蓮巳の旦那、味噌取ってくれ」

「何味噌だ」

汁物担当の鬼龍さんと蓮巳さんが白いエプロンをつけて会話しているのが聞こえてきた。

「赤味噌を頼む」

「む、俺は白味噌派だ」

好みが分かれるところだ。
紅月の2人が理由はどうあれ対立しているのを見ると、はらはらしてくる。
どうせ２つ鍋を使っているのだから二種類作れば良いのでは。

「終わったならこっち手伝って！ただでさえ作る量多いんだから」

「今行きます」

結局、折衷案として淡色味噌になったらしい。