そいつの事 ページ2
吉田 麗
あの馬鹿な女はそんな名前らしい
名前を聞いて思い出した事がある
あいつは今吉さんの知り合いだ
以前聞いた事がある
なんでも、親の友人の娘でなにかと家族と付き合いがあるらしい
なんで今吉さんなんだ
今吉さんの知り合いだと言うだけで、八割増くらい関わりたくなくなる
と言う事を今思い出した
なぜ関わりたくない奴の事を考えているのか
そして俺は新幹線に乗っていて、残り発車三分前なんだが...
窓の外のあの顔に見覚えがあるなんて事は気のせいだ。そうだ。
泣きながら見送りをしてくる、先日の女はきっと俺の幻覚なんだ
そう自分に言い聞かせ、読みかけの小説に目を落とした
選択ミスだ...
推理小説を選んだつもりだったんだが、丁度恋愛要素の部分にきやがった
なんでこんな気分の時に、よくわかんねぇ人様の恋愛見なきゃいけないんだ
本当、ついてねぇな....
そう思った所で出発のアナウンスが流れた
一眠りするか、目が覚めたら東京に近づいているだろう
花宮くんが読んでいるのは『黒蜥蜴』です
物語の終盤で恋愛要素的な部分があるんですが、
とても難しく悲しくて、恋愛ベタの花宮くんにはわけわかんないといいと思います(*´꒳`*)
1人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:Rey | 作成日時:2015年8月4日 22時