Spelling ページ30
*
最近、胸が、ズキズキするの。
あれから、私の心はかーらっぽ。
一気に友だちが五人以上減ったんだもの。世話ないわ。
あんたを始めとする、リーマスも、ハリーも、ロンも、ハーマイオニーも、あんたたち側の、友だちだったはずの人たちは、誰も話しかけてこない。
友だちのスペルは、あんたとだけじゃなくて、グリフィンドール課のみんなとも崩れていくの。
『F』から始まっていた筈のスペルは、いつの間にか、『S』から始まる『S-T-R-A-N-G-E-R-S』に変わっていくの。
いつか、そうなっていくことにも、胸を傷めなくていい日が来るのかな。
せっかくの休日に、部屋で一人そんなことを考える私は、今に鬱にでもなってしまうんじゃないだろうか。
さっき淹れたばかりの紅茶は、物思いに耽っていたせいか、すっかり冷めていて、一口啜って眉を潜めた。
あの日からずっと、胸に蟠りが巣食っていた。
それは、仕事をしているときも、セブルスと話しているときも、なにをしているときも、私の心を蝕んでいる。
どうしようもないのに、勝手に罪悪感、虚無感を感じて、凹んでるの。馬鹿でしょう？私。
なにをするわけでもなく、ただボーッとしていると、着信音が。
スマホを取ると、そこには『リーマス・ルーピン』とある。
久々のリーマスからの着信。
今までは、曖昧に誤魔化していたけど、ここで連絡してきたってことは、つまりそういうことなんだろう。
自然と手が汗ばんできて、喉が干からびてくる。
先送りにしたい気持ちをどうにか抑えて、電話を取った。
「……こちら、アンダーソン」
『こちらリーマス。久しぶりだね、A』
「……ええ」
落ち着きなく部屋をウロウロと歩き回る。心臓が早鐘のように鳴って、痛い。
『わざわざ休日にごめんよ。ちなみに、今日の予定は？』
「……別に、特には」
言ってからハッとした。先手を討たれた。これではなにか誘われても断れない。
それと同時に、さすが策士、とリーマスを賞賛した。
『ならよかった。……今日、一緒に飲みに行かないか？』
「……サシでなら、ね」
電話越しでリーマスが苦笑するのが聞こえた。
『さすがAだ。抜け目ないね…………まあ、心配しなくとも、元々二人でのつもりだったんだよ』
「……だといいけど」
それから時間と場所を決めて、「また後で」と電話を切った。
霞む上弦の月が、やけに儚げに見えた。
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ニー(プロフ) - 更新頑張ってください (2020年8月17日 7時) (
レス) id: 37a4633e60 (このIDを非表示/違反報告)
めーこ - いきなり、すいません!続きが気になります!!身勝手だとわかっているのですが、とても気になります。宜しくお願いします。 (2020年7月16日 20時) (レス) id: 37a4633e60 (このIDを非表示/違反報告)
あっちゃん(プロフ) - スネイプが上司とか、最高のシチュエーションじゃないですか！鼻血もんですね！続きを楽しみにしております！変態なので、もっと！お願いします！w (2019年8月23日 20時) (レス) id: e5a60e486d (このIDを非表示/違反報告)
暇愛*(プロフ) - リリ･コトンヌ･コリンさん» ありがとうございます！一体どうなるんでしょうね？((稚拙な作品ですが、よろしくお願いします！ (2019年8月10日 16時) (レス) id: 173ca6d821 (このIDを非表示/違反報告)
リリ･コトンヌ･コリン - 毎度,毎度,楽しみにしてます！スネイプ教授と主人公の展開にドキドキしてます！ (2019年8月10日 9時) (レス) id: 118f4f2f26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暇愛* | 作者ホームページ：
作成日時：2019年7月20日 8時
