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その令嬢たるヒナタより受け継いだ血ならば、そのような天才性を発揮する事もおかしな物ではない。
おかしな物ではない。
だから、それは評価に値しない。
そう言う、事なのか。
ナル「木ノ葉丸！お前コイツに何時も何を・・・・・！」
ナルトの怒声が、遠くに聞こえた。
木ノ「い、いやあ、ハハハ・・・」
ボル「今、先生はカンケーねーだろ！」
違う。見てほしいのは、そこじゃない。
上司と部下の関係とか、忍軍の中の政治とか。
そう言う事ではないのだ。
ナル「忍として大切なのは・・・・！」
・・・・分かるとは、思えなかった。
ボル「それより父ちゃんとして大切な日だろう、今日は・・・・・分かってんよな？」
ボルトは努めて怖い顔を作り、机をバン！と叩いた。
そんな物で百戦錬磨のナルトがビビるとも思えなかったが、男の子に必要なのは、気合だ。
ボル「妹の誕生日まで忘れたら、オレが許さねェ・・・」
自分の誕生日を仕事で流されたのは、父の代わりに叔母が来てくれて、父からのとの叔母からの誕生日プレゼントをくれたから、父には許せないが許す。
だが、妹のヒマワリは、まだずっと幼いのだ。
父親である事と火影である事の違いを理解出来る筈もないのである。
ナル「・・・・」
ナルトはようやく、切なげな顔をした。
そういう顔になってもらわなければ、困るのだ。
それが少年の一番大切なことだった。
だから、側に立つサラダが、どこか哀しそうな顔で少年の横顔を覗いている事などには、気がつかないのだ。
緊張した空気が途切れたのは、科学忍具班班長の男、カタスケが部屋に入って来た事による。
“インテリ”と言う言葉が服を着て、おまけに蝶ネクタイを締めているような男だ。七代目の代になって頭角を表した人物である。
カタ「科学忍具班班長として七代目に折り入ってお願いしたい事がございまして・・・・・」
カタスケはボルト達木ノ葉丸班がいるのも構わずしゃべり始めた。
カタ「この度の中忍試験に我々の科学忍具の使用を許可して頂くたいのです」
オーバージェスチャーなポーズで、カタスケが取り出したあの小手だった。クロームメッキが施されていて、いかにも重厚で格好良い。壁にかけられた傷だらけの手裏剣が、古めかしくダサく見えた。
とその時ナルトの中のクラマから声が聞こえた。
ヒカ「《・・・兄さん、元気？倒れてない？クラマがね、兄さんがもう少しで疲労困憊になりそうだからって・・・今そんな所じゃなさそうね？》」
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