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木ノ「七代目とヒカゲさんがそうだった。七代目はいつもでも、空気を読まずに正しい事を言っていて、それをカバーするのがすごく巧いのがヒカゲさんだった」
まあ、それが不快である事でもあるが、ミツキは決して配慮が出来ないわけではない。ただ、大抵の場合しないだけである。いつでも、最適解を選らばいないと酷く不思議そうな顔をするのだ。
だから、ここでミツキが口にしたのは、客観的な観察である。
サラダの動きの起こりを抑えて、同時に影分身二人をコントロールして、俊敏なクマパンダの急所を打つ。
およそ、下忍のわざではない。中忍・・・・いや、もしかしたら上忍クラスの動きだ。だがうずまきボルトがあのナルト息子であのヒカゲの甥であるのなら、うちはサラダはあのサスケとサクラの娘である。そんな事で負ける訳にはいかないのだ。
いや、血の問題でない。忍の意地の問題である。
サラ「火影のなるのは私！！」
サラダも、ボルトの後を追って走り出した。
時速十六キロメートル。クマの走る速度である。
クマから走って逃げるのが無駄なのは、このためである。
当然、近縁種であるクマパンダも、同等、いや、それ以上の速度で走る。
それでもなお付いて行けるのは、ボルト達が幼いながらも忍だからだ。
ボルト、サラダ、ミツキの三人が、クマパンダを半包囲しながら、追い込む。その先に立っているのは、木ノ葉丸。
三代目火影、猿飛ヒルゼンの孫に当たる上忍である。シャープな刃を思わせる、ベテランの忍だ。
彼がボルトやサラダの指導に当たっている事からも、三人にかけられた期待が分かる。その手に巻かれている小手のような兵器は、ボルトの見た事のない物だった。先端をクマパンダに向けて、木ノ葉丸が構える。
クマ「グォォオオオオオ・・・・・・！？」
影だ。
クマパンダの影が縛り付けられ、彼自身の動きを止めたのだ。
＊＊＊＊＊＊
影を縛られたクマパンダを、害獣捕獲用の強化ワイヤーで縛り上げるのにはさほどの手間は必要としなかった。
村人「ありがとうございます、ありがとうございます」
村人は拝まんばかりだった。無理もない。
あと数日出動が遅れていたら、村が一つ消滅していたかもしれない。いやそもそも、人肉の味を阿保得る前に捉えられたのは、本当に幸運だった。
木ノ「後は、回収班が来ますので」
サラ「あの・・・・木ノ葉丸先生・・・・？」
サラダが、不思議そうに木ノ葉丸を見ていた。
木ノ「ん？」
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