ＢＯＲＵＴＯＮＡＲＵＴＯＴＨＥＭＯＶＩＥ (ページ3)

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どこからふらりと忍者学校＜アカデミー＞に現れて、いつのまにかずっとクラスの一員だったような顔をしている、御伽噺の座敷童のような生徒だ。
まあ、忍者の組織には秘密が多く、横の連絡は密ではないから、素性の知れない忍など、驚くようなことではないのだと師である木ノ葉丸は語っていた。
実際、そういうものかもしれない。

走りながら、印を組む。

ボル「(影分身の術！)」

たちまち、走るボルトが三人に増えた。
チャクラによって、己と同等の意識を持つ“分身”を作り出す影分身の術は、父ナルトと得意とする技である。かつては禁忌に指定されていたこともある術を、この若さで会得しているのは、ボルトの非凡な才を物語ってるものである。
が、そのことに誰も驚かないのは、ボルトが、
『うずまきナルトの息子』だからだ。

ナルトの息子が影分身を覚えていたとしても、それは隼の子が空を飛ぶようなもので、驚くには値しないことだ。
それが、ボルトが無性に荷立たせる。

跳躍する。
緑の森を抜けて、青い空が眼前に広がる。
里山にすぐ近い畑では、白と黒のマダラ模様の巨大な動物が、もっしゃもっしゃと畑の作物を食べている。
周囲の畝には、いささか緑もない。
光景は暢気だが、農家にとって見ればシャレにならぬ事態である。木ノ葉隠れの里から補償金が出る制度がなかったら、冬を越せなくてもおかしくはない。
Ｄランクとはいえ、忍者の依頼が出るのも当然の事態である。

ボル「荒らしてくれちゃったな・・・・俺が相手だってばさ、このクソパンダ！！」

舞い降りたボルトが三人で見栄を切った。
手にしたクナイを構える。

サラ「これクマあから！」

ボル「あん？」

細かい事を気にする幼馴染であった。

さら「凶暴なパンダに見えるクマだから！！」

ボル「よゆーよゆー。ただのダッセーパンダだってばさ！」

サラ「クマだっつってんだろ！！なめちゃだめよバカボルト！！」

厳密にはクマパンダは食肉目イヌ亜目クマ下目クマ科クマパンダ属に分類される独立した種である。同様にクマは食肉目(略)クマ科クマ属に、パンダは食肉目(略)クマ科ジャイアントパンダ亜科ジャイアントパンダ属に分類される。その意味では近縁種とも言える。

だが、そんなことはミツキの言う通り、

ミツ「そんな事どっちでも良い事でしょ」

であった。

ミツ「今はスリーマンセルで木ノ葉丸先生のところにこの・・・・・クマパンダを追い込むことが先！」

が、クマパンダが先に動いた。