テニプリ立海の転校生は元四天宝寺Ｒ (ページ21)

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２１　　図書室にはあの人がいた！ページ21

ガラッ
白「・・・誰もいねぇ。」

白夜はそう呟くと、カウンターに向かう。

白「ほい。」
係「・・・はい、いいですよ。」

白夜は、本を返すと帰ろうとしたが、ついでに何か借りようかなと思い本棚に足を向けた。

白「にしても、本当にここの図書室は広いな。まぁ、本がたくさんあるからいいけど。」
比「そうですね。」
白「！？」

白夜は、独り言として呟いたのに、返事が返ってきたので驚いた。すぐさま後ろを振り向く。

白「なんだ、お前か。びっくりしたじゃねぇか。」
比「すいません。にしても、女子なのに男子みたいな喋り方をするんですね。」
白「えっ？・・・ああ、癖なんだ。気にすんな・・・え～と。」
比「柳生比呂士です。(苦笑」
白「わりぃ。」

白夜は、本当に名前を忘れていた。

比「前自己紹介のときに言ったことは、本当だったのですね。」
白「ん？ああ、興味が出れば覚えておくだったかな？」
比「はい。」
白「俺、うるさいのが嫌いなんだ。だから、興味が出ないとうるさいところにはいかないし、近寄ろうとも思わない。まっ、お前らのせいでうるさいとは思ってねぇから、心配すんな。」
比「わかりました。・・・うるさいとは、ファンクラブのことですか？」
白「当たり。」

白夜は、本棚の前に立ち止まり本を見ながら話し出す。

白「ファンクラブの奴らは嫌いだ。うるさいのもあるけど、お前らの外見しか見ていない。」
比「！」
白「実力だって、努力をして作ってきたものだ。なのに、才能とかで片付けられる。そういう奴は、嫌いだ。何も見えていない。」
比「・・・。ありがとうございます。」

柳生は、お礼を言った。

比「そんなこと、初めて言われました。嬉しいです。」
白「！・・・まぁ、お互いがんばろうぜ。」
比「はい。・・・お互い？」
白「！いや、なんでもねぇ。じゃな。」

白夜は、本を持つとカウンターに走っていってしまった。

比「お互い？」

柳生は、白夜が言った言葉に考えていた。もちろん彼女は、男子・女子に人気がある。海原祭が終わってからも、その人気は増えた。でも、彼女がうるさいのは嫌いだということが、彼女が好きな人は知っている。だから、うるさくしない。なのに、お互いがんばれ？その言葉に柳生は考えながら、テニスコートに向かった。