第43話 恩返し ページ44
「俺はこの傷を勲章だと思ってるんです。」
そうにっこりと笑みを浮かべる白龍様に、私は呆気にとられた。
口を小さくパクパクさせることしか、どうしてかできない。
「だって、この傷はA殿を守れた証拠ですから。」
どうして、白龍様は私などを守って
そんなに誇らしげに、優しく笑えるのだろうか。
私は、白龍様よりも弱くて小さな武人。
「皇子、私は小さく非力な人間でございます。」
気付けば、そんなことを口走っていた。
膝を床につき、私は右手の拳に悔しさを握り締め左手でそれを包んだ。
「助けていただいた恩は、一生を通して返します。」
「俺はそんな」
私の足で纏いとなった悔しさは、留まらず白龍様のお言葉を遮った。
「貴女の為なら、私は何でも致します。鬼と化し、人を殺することも苦ではありません。」
そうそれが、白龍様への恩返しとなるのなら。
それは、私の本心であった。
白龍様の行く道の障害となるのなら、私はそれを排除するだけ。
それが人であろうと。
しかし、そんなもの白龍様は望んでなど居られなかった。
203人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
(=゚ω゚)ノ - ヤバイィィィ!!!ドキドキキュンキュンしちゃう! (2013年12月10日 17時) (レス) id: 35ca3092a8 (このIDを非表示/違反報告)
Koran(プロフ) - 白龍くん可愛過ぎ!!!!!!続き楽しみにしてます!!!!! (2013年1月25日 19時) (レス) id: bdd60be7de (このIDを非表示/違反報告)
杏伏(プロフ) - 白龍くんにドキドキです!!(*´ω`*) (2013年1月21日 17時) (レス) id: a74c33c744 (このIDを非表示/違反報告)
みっさーv(・ω・)v(プロフ) - 白龍可愛いよぉぉぉぉぉ//// (2013年1月20日 15時) (レス) id: b06a22da69 (このIDを非表示/違反報告)
*。遊愛。*(プロフ) - はくりゅううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううあああああああああああ (2013年1月20日 15時) (レス) id: ba4eb1fe84 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ