誘惑していたのは私の方でした。３【ダイヤのＡ】

50 こんなになる程 ページ10

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倉「……Aからって」



俺より亮さんの方が好きだったのか？



あ「そ、それは…ちが…っ」



必死に否定してるA。



亮さんに対しての怒り、Aに対しての想い。



これがぐちゃぐちゃなって、無理やりAを引き寄せた。



倉「亮さん。Aは俺のです。


俺はAを離す気なんてないし、渡す気もないっすから」



いくら先輩でも、これだけは譲れない。



Aを想う気持ち。



大切に想う気持ち。



誰にも負けねぇ。



倉「行くぞ」



Aの手を握って歩きだした。



あ「洋一！…洋一！」



引っ張られるAが俺を呼ぶ。



倉「Aは俺のなんだからな…ずっと」





向かった先は、Aの部屋。



今日は沢村が部屋で勉強するとか言ってたからな。





あ「ちょっと…ってきゃっ」



部屋に入ってベッドにAを押し倒す。



Aの頭の両脇には俺の両手。



これで逃げられねーな。



倉「亮さんと…なんであんなことしてたんだよ？」



これが一番聞きたかったこと。



倉「Aからいったって…どういうことだよ？」



自分でも嫉妬深いって思ってる。



けど…こんなになる程Aが好きだから。





あ「誰かに…倉庫に閉じ込められて…


ドアを開けてくれたのが洋一だと思って…抱きついちゃったの…」



倉「……っ」



返ってきた言葉はあんまりにも可愛い返答だった。



あ「そのまま無理やり…んっ」



俺をじっと見つめるAにキスをする。



いつもより大人な…深いキスを。



亮さんなんて忘れるくらいに。



俺しか見えないくらいに。









あ「…洋一っ！洋一っ！」



行為の最中は、ずっと俺の背中にしがみついて名前を叫んでいたA。





倉「どうだ？俺しか見えないだろ？」



俺の腕のなかで、小さく頷くAがとても可愛かった。

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