１２ ページ12
〜izw side〜
久しぶりに根詰めた会議。
心地よい疲労感と時計の針がてっぺん近くの絶望感。
ま、明日半日オフだしいっか。
偶然、場に残っていたのは
河村さんとふくらさんだった。
他のメンバーは終電やら、ご飯やらで
帰っていった。
「あ、そうだ。伊沢…」
ふくらさんがスマホをいじりながら俺に話しかけてくる。
話されたのは、Aさんについてだった。
「近くで働いてはいるけど、俺らとは違う業種じゃん？
出る側は色々特別な部分もあるけど、
事務職で同じ時間働いてたら結構大変だよね？」
「うん、最近マジでブラックな働き方してると思うよ。」
河村さんもふくらさんの話に同意しているよう。
「また、誰か雇う手続きします？」
「わかんないけど、ホワイト企業を謳ってる俺らからしたら
まずい働き方なんじゃないかなと思ってさ。」
「１回、本人に聞いてみる？」
「でも、Aさん、そういうの、めちゃくちゃへこみそうだよね。」
「まあ、彼女、負けず嫌いだから、
意地でも1人でやりたがるだろうけどね。」
「謎の負けず嫌い発動ってやつね。」
ふたりだけが知っている何かがあるのだろう
俺が置いてけぼりになっている。
「…人、雇うでいいっすか？」
この２人から言われた問題を解決するには
人を雇うかAさんのキャパを増設するかしかない。
後者は、現実的に無理なので、必然的に前者になる。
「まあ、そうだよね。」
「ふくら、席隣なんだし、
へこんだときのフォローはふくらがいけるでしょ。」
「話聞いたりはできるけどさ。
励ましたりは須貝さんの方が適役かなって思って。
人が決まったり、話進んできたら、俺須貝さんにも話しとくよ。」
って、ふくらさんってこんなにAさんに対して
過保護だったっけ？
まあ、いっか。
「そしたら、話進めときます。」
Aさん、１人で仕事回せる気がするんだが、
彼女は大器晩成タイプで、入社半年という部分が大きいのだろう。
期間限定、もしくは学生アルバイト辺りの雇用条件が適当か…。
そんなことを考えながら、スマホのタスクに追加した。
また明日にでも話を通しておこう。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 144人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
00kohaku00(プロフ) - おれんじじゅーす。さん» こちらこそ、リクエストありがとうございました。ko考察第２弾も考えてます！お楽しみに。 (8月2日 2時) (
レス) @page6 id: dd8212c960 (このIDを非表示/違反報告)
おれんじじゅーす。(プロフ) - koちゃん視点面白かったです！！リク応えて下さってありがとうございます😭 (8月2日 1時) (レス) @page7 id: 7f991e8d5d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：琥珀 | 作成日時：2023年7月26日 7時
