第一章.昔の話をしよう(5)おそ松side ページ6
｢ふー･･･やっぱ寒いな｣
こんなに寒いというのに雪はもうやんでいて。
どうせ寒いなら雪が降っていた方がまだ楽しい。
俺が、｢つまんねえな｣とため息を吐くとたちまちその息は白く空気に残り、しかしそれに気づいた頃にはすぐに消えてしまった。
次は何をしてアイツを笑わせようか。
いや、正確にはアイツにこちらを向かせようか、か。
____いつ笑ってくれるのだろう。
ふと、目を凝らして前を見てみるとそこには見慣れた後ろ姿があった。
「チョロ松……！！」
俺は、先程まで悩んでいたことがまるで嘘だったかのように嬉しくて、気がつけば走り出していた。
「チョロ松」
相手に手の届くような距離まで近づくと、立ち止まって名前を呼んだ。
すると、相手は名前を呼ばれ驚いたように目をまるくすると俺の名前を呟いた。
俺はなぜか照れてしまって、ガキの頃からの癖と共に笑った。
「チョロちゃんお一人？」
そう問うと、相手は「悪いか」と言わんばかりの目をしたかと思うと
「やめろその呼び方……気持ち悪い」
と、今度は本気で冷めたような目を向けてきた。
なーんか、いつも通りなのに今日はやけに刺さるなあ。
俺は、その心の内を隠すようにいつもみたく嘘泣きをしてみせた。
すると、何がおかしかったのかチョロ松が笑い出したので俺は少しの間アホ面になっていたと思う。
でも、多分それは一瞬のことだ。
やっと笑ってくれた。
なんだよ。いつも通りに過ごしていると、案外気づかないものだな。
チョロ松は、
チョロ松はいつも、
俺の側で笑ってくれていたんじゃないか。
そう思うと、安心したようなバカバカしくなったような……よくわからない感情が込み上げてきて、思わず笑ってしまった。
確かに、コイツの毎日に俺は不似合いかもしれない。
だけど、それでもいいよ。
俺は、先程と違った意味でのため息を吐き出した。
すると、タイミングよく雪が降った。
第一章.昔の話をしよう(6)チョロ松side→←第一章.昔の話をしよう(4)チョロ松side
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チュロス@3ds垢(プロフ) - 這いよるマグロ華飛さん» 別アカ失礼致します。二度目のコメント感謝です！そう言って頂けて本当に光栄です。こちらこそありがとうございました！次作も、よろしければまた応援の方よろしくお願い致します＾＾ (2016年5月2日 22時) (
レス) id: 42e05dc459 (このIDを非表示/違反報告)
這いよるマグロ華飛(プロフ) - はぁぁぁ！完結お疲れ様でしたぁぁぁ！最高でした…もう…たまらんです…素敵な作品をありがとうございました… (2016年5月2日 21時) (レス) id: 9e2f5dbb6a (このIDを非表示/違反報告)
チュロス(プロフ) - 雫さん» ああありがとうございまああああす！！本当におそチョロは書いてて楽しいです(笑)よろしければ引き続き応援よろしくお願い致します！ (2016年4月13日 22時) (レス) id: 42e05dc459 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - おそチョロ美味しいです!更新頑張ってください`∀´♭← (2016年4月13日 21時) (レス) id: f3a05c88b6 (このIDを非表示/違反報告)
チュロス(プロフ) - ふらっぺさん» そうですよー！夫婦ですよー！！(笑)おいしいですよね＾q＾コメント、ありがとうございます！またお願い致します＾＾ (2016年4月12日 7時) (レス) id: 42e05dc459 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：チュロス | 作成日時：2016年4月10日 18時
