最終章.雪が綺麗だね(3) ページ23
「……なあ、チョロ松」
「……ん？」
「……今日泊めてくんね？」
「…………」
俺が、そう頼みこむと相手は呆れたように「だと思った」と笑った。
チョロ松の家へ向かう途中、なんだかとても気まずくなってしまい俺は、頭の片隅で“あの日”のことを思い出していた。
しかし、どうやら相手も同じことを考えていたみたいで。
「雪が綺麗だね」
そう言って、楽しそうに笑うチョロ松がとてつもなく愛しい。
「……というか、おそ松そんな格好で寒くないの？」
急いで来たため、俺はいつものパーカースタイルで、通りで少し肌寒いと思った。
いや、少しどころではないけれど。
「まあでも…お姫様を迎えに来るのにごわごわしてちゃカッコ悪いだろ？」
そうやって、別に平気だ、と言ってやるとチョロ松は「言ってろ」若干顔を赤くした。
ツンデレって、素晴らしい。
だって、ツンの裏に隠している嬉しそうな表情がたまらなく可愛いのだから。
まあ、そんなこと口がさけても本人に言ったりはしないが。
「それにしても、いつ止むんだろうね」
話をそらすように空を見上げたチョロ松は、丁度周りの電灯に照らされてとても眩しかった。
「転けんなよー、まあ…そうなっても俺があのときみたいに助けてやるけど？」
「いらないよ………うわぁっ？！」
「言わんこっちゃない」
ほら、と手を差し出してやると相手はバツが悪そうにその手を掴んだ。
________かと思うと
「ちょ、うおっ？！」
俺の手を引っ張り、そのまま俺はチョロ松の隣にダイブすることとなった。
何すんだよ、と文句をつけようとするとチョロ松は楽しそうに「おあいこだね」と笑うのでそれ以上俺は返すことができなくなってしまった。
そして、その横顔を見つめ俺は静かに目を閉じる。
この先、
俺に笑いかけるのも
俺が抱き締めるのも
俺が手を掴んだその先にいる人も全て、
全てそれが、チョロ松でありますように。
「生まれ変わっても、また出会えますように」
そう呟くと、俺は優しくチョロ松に口付けた。
つづく
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 32人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
チュロス@3ds垢(プロフ) - 這いよるマグロ華飛さん» 別アカ失礼致します。二度目のコメント感謝です！そう言って頂けて本当に光栄です。こちらこそありがとうございました！次作も、よろしければまた応援の方よろしくお願い致します＾＾ (2016年5月2日 22時) (
レス) id: 42e05dc459 (このIDを非表示/違反報告)
這いよるマグロ華飛(プロフ) - はぁぁぁ！完結お疲れ様でしたぁぁぁ！最高でした…もう…たまらんです…素敵な作品をありがとうございました… (2016年5月2日 21時) (レス) id: 9e2f5dbb6a (このIDを非表示/違反報告)
チュロス(プロフ) - 雫さん» ああありがとうございまああああす！！本当におそチョロは書いてて楽しいです(笑)よろしければ引き続き応援よろしくお願い致します！ (2016年4月13日 22時) (レス) id: 42e05dc459 (このIDを非表示/違反報告)
雫 - おそチョロ美味しいです!更新頑張ってください`∀´♭← (2016年4月13日 21時) (レス) id: f3a05c88b6 (このIDを非表示/違反報告)
チュロス(プロフ) - ふらっぺさん» そうですよー！夫婦ですよー！！(笑)おいしいですよね＾q＾コメント、ありがとうございます！またお願い致します＾＾ (2016年4月12日 7時) (レス) id: 42e05dc459 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：チュロス | 作成日時：2016年4月10日 18時
