【BL松】雪が綺麗だね【おそチョロ】

第二章.それはあまりに突然で(6) ページ17

意外と｜

意外と積もった｜

意外と積もったな｜

意外と積もっ｜

意外と｜


全て消す訳でもなく、中途半端な言葉を打ちかけたまま再びポケットに携帯を押し込んだ。

自分でも何をやってんだか、と呆れてしまう。


違う街とは言えど、駅を２つくらい挟んだくらいの距離だ。

だから、あちらにも雪が降っているんだとは思うんだけれど、その事実がかえって俺を苦しくさせるから。

今すぐにでも会いに行けるのに、なのになんで俺の隣にはアイツがいないんだろう、って思ってしまうから。

だから、

だから_______、でも

でも______？


その言葉の続きを考えようとするほどに、息もできないほどに胸は痛くなっていく。

答えなんて、いくらでもありふれているはずなのにそれを言葉にしてしまえば俺の思いにブレーキがかからなくなってしまいそうだ。

「ははっ、ブレーキとかカラ松みてぇだな」

チョロ松以外の兄弟の名前を出すなんて本当に久しぶりな気がした。

本当は、チョロ松の名前を声に出すことの方が少ないのだけれど。


俺にはもう、チョロ松のことが好きだという気持ちを捨てることなんてできない。

し、だからと言ってそれを誰かに渡すこともできずに

___今、チョロ松には誰が見えているのだろうか

そんな疑問に、ただ怯えることしかできなかった。

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