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69夜 菅原side ページ13

菅「ただいまー」

明かりのついたリビング

遅くなることを伝えていたもののAは待っていたらしい

椅子に鞄を置き、テーブルに置かれた紙を手に取る

「上」

とだけ書かれている

今までにもあったことなのでAは二階にいるのだろう

荷物を部屋に置いて隣のA部屋に入る

なるべく音をたてないようにドアを開け

部屋に置かれたベッドにAが丸まって寝息をたている

Aはさびしかったり怖かったりすると丸まったり縮こまったりして寝る癖(習性?)があるのだ

膝を抱えて眠っているから結構さびしかったんだな…

Aの頭を撫でる

『…ん…こ…うし?』

菅「あ…起こした?」

顔だけこっちに向けて目をこすっている

『いいよ別に…帰ってきたら起きるつもりだったから…おかえり』

菅「ただいま」

Aはむくりとベッドから抜け出し俺の前に立つ

そしてふらふらとドアに向かう

『お風呂とご飯どっち先にする?』

菅「風呂…」

『入れておいたからどうぞ…タオル後で持っていくね』

菅「ありがとな…」



菅「風呂あがった…っとうおッ」

『ちゃんと髪拭いて…』

菅「ごめんて…」

『…もう…いっつもびしょびしょじゃん』

俺も頭をタオルでわしゃわしゃと拭く

菅「ちょ…ちょっと痛い」

『あ…ごめん…』

拭き終わったらしく俺の頭を占拠していたタオルがなくなり視界が開ける

顔を上げようとするとAが俺の頭を押さえるように手をのせた

菅「A?」

『孝支の髪…いっつも立ってるから…』

菅「髪?立って…?」

Aが手をどけ不思議そうに一言

『不思議…』

いやお前の行為が不思議だよ


夕飯を食べ始め、Aが結斗や結架のことを話し始める

が、いきなり話が途切れAが俺も手をまじまじと見つめる

『手…どうしたの?』

と俺の手を見ながら言う

手を見ると右手の甲にかすったような傷ができていた

気付かなかった…いつの間に出来たんだろう…?

菅「よく気づいたな」

『箸持った時見えたから…なんかあったの?』

菅「帰るとき野良猫のいる公園の前通るんだけど…今日その野良がさ…こう…スッと近づいてきて触ろうとしたんだけど…足元になんかあったみたいでかすった、多分その時のだな…」

『そう…痛い?』

菅「全然痛くない、気づかなかったくらいだし…こういう時すっごくAがうらやましい」

『何で?』

菅「だってお前暗いところも昼間みたいに明るく見えるんだろ?」



一回切ります

70おおかみこどもの●と雪 菅原side→←68そして広がった…\(^O^)/ 貴女side



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キリンガラナ - 早く続きが、見たいぃ〜!ちょー面白いからっ! (2018年2月9日 10時) (レス) id: 0de483a0aa (このIDを非表示/違反報告)
ルノア(プロフ) - NTさん» ありがとうごせーます(笑) (2014年8月28日 17時) (レス) id: d757949fe8 (このIDを非表示/違反報告)
NT - 面白いです。これからも、頑張って下さい。 (2014年8月27日 13時) (レス) id: 7e3967c281 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:猫好き(黒ネコのみ) | 作成日時:2014年8月9日 21時

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