クレーマーさん。 ページ20
よく分かんないまま昨日は帰った。
今日も仕事だったし。
「好き」
とか、言ったはいいものの、これからどうすればいいのか分からないから。
高校生なら、何となく付き合うってカンジになるんだと思うけど。
もうオバサンだからね、私。
でも藤崎君も、そろそろ結婚した方が良いよねー・・・
あ、これ、私が邪魔になるパターンじゃない？
私がいるから、若い子に手出せないとかかわいそー・・・
果たして私は、藤崎君をどうしたいんだろう。
旦那さん？いや、藤崎君が旦那さんとか・・・想像できん。
じゃあ、彼氏？彼氏・・・いや彼氏・・・？
ダメだ。どれもピンと来ねえ。
「Aさん！」
かなえちゃんが駆け寄ってくる。
「んー？」
「ヘルプお願いします!!」
ちょっと焦っているようだ。
「どうしたの？」
「なんだか、ひどく怒ってらっしゃるようなんです・・・」
「分かった、すぐ行く」
「５番テーブルです」
・・・一体、何があったんだろう。
「お待たせいたしました、女将の荒川です」
「客を待たせるのがこの店の接客か」
「申し訳ございません」
「10分ほど前に頼んだ鰻がまだ届かないんだが」
「申し訳ございません」
「鰻は待つもの」これは常識だと思う。
鰻には蒸す、焼くといった工程があって、どうしても30分ほどかかってしまう。
しかし、それを知らない人もいる。
例えば、このお客様。
どうやら、お酒は苦手と見える。
その証拠に、おつまみ系を一つも頼んでいない。
「ただいま厨房で丹精込めてお作りしておりますので、
どうぞもうしばらくお待ちくださいませ」
「全く、厨房は何やってんだよ」
「申し訳ございません」
お客様が、これ以上気分を害さないようにするためには、
私はただひたすら謝るしかない。
「サイアクですね、今のお客様」
「・・・それ、私も思います」
「ろくに鰻のことも知らずに来たんでしょー？」
厨房へ行くと、新人さんたちが何やら悪口を言っている。
やっぱ、そうなるよねー・・・
言いたくなるよねー・・・
若いんだもんねー・・・
でもね、ソレ。
・・・ウチでは許されないから。
「新しく出来たこの店に、わざわざ足を運んでくださったんだから、
ありがたいことだよー！」
私がそういうと、3人は自分の持ち場へいそいそと戻って行った。
最初のうちは許せないと思うけど。
そのうち、きちんと対応できるようになるよ。
・・・たぶん。←
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＊わかな＊(プロフ) - わーー!!夢主ちゃん落ち着いて!!女将失格何かじゃないよー!!藤崎くーん!!慰めてあげてーー!! (2016年5月22日 23時) (
レス) id: a2320262ee (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - いちごさん» すみません・・・( ﾉД`)駄作者登場しました←もう当分出てきません笑 (2016年5月6日 23時) (レス) id: e3e9f9f794 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - まさかの作者登場… (2016年5月6日 23時) (レス) id: 3461d67323 (このIDを非表示/違反報告)
Julia(プロフ) - いちごさん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいです！これからも頑張ります！ (2016年5月1日 17時) (レス) id: e3e9f9f794 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 続編も面白いです！ (2016年5月1日 8時) (レス) id: 3461d67323 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Julia | 作成日時：2016年4月13日 20時
