世界の裏側 ページ26
[先生、一之鳥がまた髪を染めています]
俺は特殊で、なぜか髪が茶髪に変わっていく。プールで脱色するより、茶に染まるような濃さであるから言い訳できない。
でも、染めていない。
[何度言ったら分かるんだ]
[すみません。でも、本当に染めてないんです]
[ばれないと思っているのか。どれだけ生徒を見たと思っているんだ]
俺は異常だったのだろう。
常識で考えれば、俺は髪を染めたと思われるに決まっていた。
[すみません]といい続けた。しかし、長く続くと親まで呼び出される。
家では勉強中心で生活していたので、髪を染める訳がなかった。
髪が理由で孤独だった。
＜一之鳥がタバコを吸っているのを見た＞
もちろん、デマだ。
＜万引き常習犯＞
そう言われて気づけば居場所を失っていた。
俺の居場所はどこにもないのか。
____________________________________
[おい、邪吐。歩霧になにをした？ 答えろ]
闇に包まれた歩霧くんは闇が消えると動かなくなった。
邪吐が歩霧に近づいていく。立綱くんが邪吐の前に立ち塞がった。
[まずは君から？]
[そうだ。僕を倒してからにしろ。歩霧が持つ剣ならお前を倒せる。違うか？]
[そうだよ。でも、へなちょこ一人で耐えられる？ それと、一之鳥くんは戻って来られるかな？]
邪吐の不適な笑みがこの場を凍えさせる。
怖い。でも、
[帰ってくる来るよ。私の王子様だから]
[ははは。君、嫌い]
[伏せろ、紫苑っ]
立綱の叫び声と共に、邪吐のレーザー光線が飛んできた。咄嗟にかわすと、均衡を崩して倒れた。
倒れた枯れ木に激突した。
激痛が響く。
[帰ってくると思うけど、君たちはその時生きてる？ ひゃはは]
指から発射されるレーザー光線は木々に当たると煙臭かった。
木々に穴が開く。
[ねえ、レーザーか、木に倒されるか。どっちにする？]
[紫苑に手を出すな。僕からだと言っただろ]
[私、友情嫌い。だから、女から♪]
__ ___ _____ ____ _____ ____
俺の居場所はない。
そういや、俺邪吐ってやつと戦っていたっけ。
どうでもいいや。
みんな俺のことを悪く言う。
___ 私はそんなことしない
紫織の声がした。
金色の光が一条、二条、三条と降りてくる。
視界が開く。
俺はひとりぼっち。
____ いるじゃん。ココやんがいるって言ってほしかったな。あと、今なら紫織もいる。紫織のほっぺた触ると癒されるよ？
ココやんの声が聞こえる。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「オリジナル」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆい(プロフ) - norio117さん» いつでも返信します！評価、ありがとうございます！ (2018年8月2日 13時) (
レス) id: bf5077db51 (このIDを非表示/違反報告)
norio117(プロフ) - ゆいさん» ありがとうございます！ (2018年8月2日 13時) (レス) id: bd732d3351 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - norio117さん» 凄く引き込まれるようなお話でした。 また、文章とか分かりやすくて、素晴らしかったです、タイトルから話まで興味をそそる内容でしたので読ませていただきます。作品の申請お忙しい中、ありがとうございます！ (2018年8月2日 13時) (レス) id: bf5077db51 (このIDを非表示/違反報告)
norio117(プロフ) - オリジナルです。 (2018年7月18日 18時) (レス) id: bd732d3351 (このIDを非表示/違反報告)
米子(プロフ) - アイカさん» ありがとうございます。せっかくアイカ様にいただいたものなので、伝説に残るようがんばります (2018年6月27日 18時) (レス) id: fa2781bdc8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：海苔男 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.nori118
作成日時：2018年6月17日 22時
