*Bonds*16

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雅紀side


・


まともに踊れるかな。


相当痛そうだったから，そんな不安もあった。

…けど，



もう，治っちゃったんじゃないかってくらい，
いつも通りのダンスを見せるニノ。

だけど，音楽が止まった瞬間。


ニノが，地面につけていた右足を浮かせて，
その場にしゃがみ込んだ。




「にのっ！？」

「くっ…はぁ，相葉さ…肩貸してー。」


やっちゃった…とでも言いたげに，薄く笑うニノ。

汗びっしょり。




足見てみたら，また，赤く腫れ上がってた。


「へーきよ，こんくらい。」

………って，ニノ。

それ，ハワイのときも言ってなかった？





「平気じゃないくせに。」

「へ？」

「病院直行だぞ，さっき言った通り。」


ダンス収録したら，終わりだったから，
もう，今日の仕事もこれで最後だった。

スタッフへの挨拶も，いつもより簡単にすませて。



そして，荷物をまとめる。






「……え。みんなついてくるの？」


明らかに戸惑った表情をするニノ。


「あったりめーじゃん。」

「心配だし。」




少し照れくさそうに，下を向いて。


「へーきなのに。」

ってつぶやいたニノに，俺が言う。


「嘘はだーめ！」

「……痛い…です，」




そりゃーね。

そんだけ，腫れてるんだもん。

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