第五十一話「愛刀」 ページ11
A「・・・いいの？」
私はその箱に触れることすさせずに、彼に問う。
ひさしぶりに見る私の愛刀は、血で濡れているはずなのに、誰かが手入れをしてくれたのか、綺麗に輝いていた。
土方「・・・あぁ。・・・お前のその腕が治ったら、新選組として戦ってもらいたい」
彼の表情は真剣そのもの。
私と土方は短剣を間において、まっすぐに見詰め合った。
土方「お前の事情は山南さんから聞き出した。お前が羅刹だってことも、綱道さんとのつながりも」
A「・・・。」
いつか彼らにも話すのだろうと予想はしていたので、驚きはしなかった。
土方「俺らも綱道さんにあわなきゃなんねぇ。殺すかどうかはべつとしてだが・・・。
だが、綱道さんは今、薩摩に堕ちた。
敵として扱ってもおかしくはねぇ。」
その顔は、「刃向えば斬る」といったあの時と同じ。
彼は最悪、綱道さんを斬るつもりなのだろう・・。
土方「実際、俺はお前を信用していいヤツだと思っている。
そして今、お前の戦力が新選組に必要だ。
この武器を握ると決めるのなら・・・
俺らと戦ってくれ」
強い、強い視線だった。
紫色の瞳は、私に訴える。
私に、手を差し伸べてくれる。
しかし、私が武器を取れば、風間に、天霧君に、不知火君に敵対することとなる。
綱道と戦うと決めたときからその覚悟はしたつもりだったが
いざ武器をとるとなると、彼らのことが頭にふと浮かんでしまって。
A「・・・私は・・・」
迷わずに、この武器を手に握りしめたかった。
変な情が、私の目的を邪魔しようとするのだ。
私は頭を何度も振った。すべては、目的のために。目的のために。
そう、言い聞かせる。
一度目をつむり、そしてまた、目を開けたとき
私の答は決まっていた。
決意した動きで、箱を持ち上げる。
その動きはまるでなにかの儀式のようで。
土方「・・・戦ってくれるか」
私が箱の中の短剣を握った時、彼は再度問うた。
A「・・・当然。
私は、私の目的のために動く。」
私は最初に此処に来たときと同じような言葉を返していた。
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雨。 - あの、近藤さんって千鶴のこと、千鶴ちゃんじゃなくて雪村くんって呼んでた気がするんですけど……。間違えてたらすいません。 (2018年10月8日 21時) (
レス) id: 007f5cd962 (このIDを非表示/違反報告)
ふてんにぶおんぷ(プロフ) - すすすすうっっっっごく面白いです！文才ありありですね！文章の世界に引き込まれちゃいます！ (2018年3月27日 0時) (レス) id: 7ca422baae (このIDを非表示/違反報告)
黒猫白夜(プロフ) - 鎖月零さん» wwwwそうですね、仲間がいれば怖いものはないんでwwww (2015年3月8日 17時) (レス) id: c0b1c989b7 (このIDを非表示/違反報告)
鎖月零(プロフ) - 黒猫白夜さん» はい！是非ｗｗｗ成績がだんだん降下しても気にしない心を持つ仲になりましょｗｗ (2015年3月8日 16時) (レス) id: be1d50e619 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫白夜(プロフ) - 鎖月零さん» wwww同じですねwwwwもし、鎖月零さんが3DS買ったら仲良くしましょーねwwww (2015年3月7日 21時) (レス) id: c0b1c989b7 (このIDを非表示/違反報告)
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