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V.S




「……それでは、お席の方ご案内いたしますね」




アタシたちを呼びに来た店員は、ちらと一瞬だけ呆けた顔をする。けど、次に顔を上げたときには何事もなかったかのような顔に戻っていた。


そのことに少し安心しつつ、アタシたちは案内された席へと座り、メニューを手に取った。


それにじっくりと目を通しながら、Aが嬉しそうに笑う。どれにしようかな、と選ぶ様は本当に子どものよう。


あの頃と変わらないその様子に愛おしさが込み上げてきた。




『決めた。私、豚骨にする』


「……アタシは塩にするわ」




メニューを見ながらうんうんと唸っていたAは、そう言ってメニューを閉じた。


しばらく前から決まっていたアタシは机上に置かれた呼び出しボタンを押す。軽やかな音と、店員の声。


店員は直ぐにやってきて、アタシたちの席で止まる。




『豚骨ラーメンの、麺はやわで』


「アタシは塩ラーメンのばり硬」


「かしこまりました。少々お待ち下さい」




特にサイドメニューは頼んでいないけど、まぁ良いかしら。


奥へ消えていった店員を見送り、アタシたちは小さな声で話を始める。


次の映画のこと。この間のドラマのこと。話題は尽きることがなく、ころころと変わるAの表情を眺めながら、また口を開く。




『次のドラマ、ヴィルと共演だよね?……楽しみ』


「そうね、アタシも楽しみだわ」


『でも、ちょっと緊張するね。ドラマでも恋人役を演じるなんて』




次のドラマなんて言っても、撮影までまだ期間はあるのに。そう苦笑すれば、Aが照れたように頬を染める。


赤く色づく頬が林檎のようで、思わず笑ってしまった。


それを聞いたAが怒ったように頬を膨らませる。




『わ、笑わないでよ。……私たちが付き合ってるって公表して、初めての共演だよ?下手なことしたら、反対されちゃう可能性だってあるんだから!』


「でも、アンタは下手しないでしょう?」


『……うん、そうだね』




Aが頷いたと同時に、アタシたちの前にラーメンが運ばれてくる。


白い湯気を立てるラーメンは中々に美味しそうで、たまにはこういう食事も良いかしらね、なんて思いながら手を合わせた。


トッピングをかき分け麺を摘み、口に運ぶ。スープが絡まった麺の匂いが、食欲を掻き立てた。




『……ん、熱……』


「気をつけなさい」




意外と猫舌なAは、麺を必死に冷まそうと『ふーふー』と息を吹きかける。

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- 夢主に恋愛感情持ってるやついるの草ァ…カリムはともかくレオナとか絶対分かっててあげてるだろ。 (2022年6月6日 23時) (レス) @page17 id: 745f3a4c41 (このIDを非表示/違反報告)
麗亜 - 犬って女の子も、good booyって言うらしいです。 (2022年1月10日 17時) (レス) @page18 id: 436e3086c5 (このIDを非表示/違反報告)
桜澤(プロフ) - 誕生日会……最高すぎません?……素晴らしすぎて終始微笑んでるんですけど。ほかの作品も順に見てるんですが、主様。天才脳をお持ちでは無いですか?最高楽しい幸せ癒しです! (2020年11月28日 12時) (レス) id: 20b9b01cf5 (このIDを非表示/違反報告)
零夜(プロフ) - 鬱アニメ、某魔法少女!?!?まどマギですか!?!?!(覚えてない) (2020年11月27日 0時) (レス) id: be63cd896a (このIDを非表示/違反報告)
printemps(プランタン)(プロフ) - チーズ鍋さん» ありがとうございます!! (2020年11月22日 23時) (レス) id: adf0bec428 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:チーズ鍋 | 作成日時:2020年10月23日 0時

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